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誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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ブランド病院を求めて(6)
 次の日の朝には、すでに血圧も低下してきており、尿量も
減少してきていた。彼女の意識はすでに遠のいている状態で
あった。午前中の外来をこなしている時に病棟から連絡が入る。
「先生、心拍数が30台まで落ちました。病棟に上がってこれ
ますか?」外来をとめ、他の先生でよさそうな患者さんを
他のボックスで外来をやっている先生に頼み、自分がみな
くてはならない患者さんには待ってもらうことにして病棟
に上がる。病室に上がって10分も経たない間に心停止となる。
「午前11時○○分、死亡確認。」彼女は誰にも看取られる事
なく独りで旅立っていった。ある看護師はいった。「憎たら
しい人だったですけどこうなるとなんともかわいそうな人で
したね...。」生前はそれなりに事業にも成功し、金回りも良
かったようだが、最後には周り家族も友人も誰もいなかった。
ご遺体の処置を看護師にお願いし、彼女の兄に連絡した。
「お亡くなりになりました。本日の11時○○
分です。」彼は言った。「そうですか、お世話になりました。
家内をいかせますのでよろしくお願いします。」彼女の遺体
は親族に引き取られるまで霊安室に安置され、名古屋に運ば
れた。実家の墓には入れてもらえたようだが、なんとも寂し
い人生の終焉であった。


 明日は当直なのでブログお休みします。明後日もアップする
体力が残っていればアップしますがつらければ2日お休みする
かもしれません。いつも見て下さっている方には申し訳あり
ませんが、引き続きご高配のほどお願いいたします。
 
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【2005/03/13 21:06】 ブランド病院を求めて | トラックバック(0) | コメント(1) |
ブランド病院を求めて(5)
ある朝、悪寒と共に39度の発熱に彼女は襲われる。黄疸が急激
に出現してきた。閉塞性黄疸だった。肝門部のリンパ節の腫大
と肝門部への肝転移により肝臓で作られた胆汁が十二指腸に流れ
ていく胆管を閉塞した状態で、ここに細菌感染をおこし胆管炎を
起こした。ただちに食事を止め、抗生剤の投与を開始した。
 胆管は右の肝臓からの胆汁を集める右肝管と左の肝臓から胆汁
を集める左肝管が合流して総肝管となり、これに胆嚢との交通路
である胆嚢管が合流して総胆管となるが、左右の肝管の合流部と
総胆管までの間が狭窄している状態であった。左右から胆汁を
逃がすPTCDtube(経皮経肝胆管ドレナージチューブ)が挿入さ
れた。一旦は治療に反応したものの急激に肝機能が低下し
てきた。一向に改善が見られない経過の中で彼女は言った。
「もう私はだめね。居もしない家族の意見を言い訳にして
紹介状かいてもらってブランド病院を求めて色々治療したけど
だめだっていわれて見捨てられてるんですもの。結局、手術
を断ったこの病院に担ぎ込まれて死んでいくなんて皮肉よね。
 しかもだれも見舞いに来ないし私の人生って一体なんだった
んだろう。自業自得ね。先生にもえらい迷惑かけたわね...。」
 彼女の衰弱は進み意識も次第に低下してきた。彼女の死はもう
避けられないことは誰の目にも明らかであった。この状況では
家族に連絡するしかない。私は名古屋の彼女の兄に電話をかけ
た。「突然で、申し訳ありません。私、東京の△△病院の外科
の○○というものですが、じつはあなたの妹さんの□□さんの
件でご連絡差し上げたのですが..。」「それはもううちとは関
係ないですよ。もう何十年も連絡もないし。」「そうはいって
も他に身寄りがないようなので病院としても困るんです。実は
大腸癌の末期で当院に入院されて、今かなり厳しい状態なんで
す。遠いところ申し訳ないんですが、一度東京まできていただ
けますか?」「今日すぐは無理ですよ。明後日ならなんとか
都合がつくかな。」私は少しいらつきながらそれでも感情
を押し殺しいった。「どんなことが過去にあったか知らない
ですけど、一応血を分けた兄弟でしょう。妹さんが亡くなる
かもしれないんですよ。こちらとしてもこのままでは責任
を取りかねます。」彼は言った「ともかく明後日までは無理
です。もしもの場合は連絡くれれば身内のだれかをいかせ
ますから。病院さんには迷惑かけませんよ。」「もしもの
時は誰も間に合わないかもしれないですよ。」「それは
仕方ないでしょう。ともかく明後日東京にいきますから、
それまでに何かあれば連絡してくれればやらなきゃならない
ことはやります。」彼は他人事のように冷静な答えであった。
 彼らに過去一体なにがあったというのだろうか。
(次回につづく)
【2005/03/12 21:51】 ブランド病院を求めて | トラックバック(0) | コメント(0) |
ブランド病院を求めて(4)
「もちろん状態を良くしようとは努力していますけど、今
の状態はあまりいい状態ではないです。ご家族に連絡させ
ていただかないと困るのですが。」「もう兄弟とも何十年
も連絡とってないし、いまさら連絡しても向こうも困るって
いうに決まってるわよ。連絡が必要だったら自分で連絡します
勝手なまねしないで。」聞く耳をもたない感じであった。
 患者が拒否すればご家族に連絡をとるわけにもいかない。
 少なくとも彼女に判断能力が残されている間は。しかしな
がら彼女が亡くなった時に家族にどうして連絡を入れなかった
とクレームやトラブルの元になるのは避けなくてはならない。
「わかりました。しかしながら後からどうして連絡してくれ
なかったと問題になることもあるので、ご本人がご家族に連
絡しないでくれという意思を病院側に伝えていたことに関して
は書類にさせていただきます。それができなければ連絡させ
ていただかざろうえません。」「解ったわよ。書類でもなん
でも書くから。こっちは苦しいのよ。さっさとよこして。」

 幸いにも対症的な治療で本人の苦痛はある程度軽減するこ
とができた。酸素もはずれ、むくみもとれて病棟内を歩行
できる位には改善してきた。少し余裕がでてきて次第に
看護師や私にも身の上を漏らすようになってきた。実家は
名古屋でそれなりの資産家だったらしい。20代のころに父親
が若くしてなくなり、家族の間で遺産の件でかなりもめた
らしく、本人は嫌になって東京にでてきたらしい。その
しこりで実家とは全く連絡をとっていないというのだ。
 東京にきてからアパレル関係の仕事をみつけ、独立して
小さいながらも会社を興して経営していたが、ずっと独身
でいたこと。金回りは良くなったが頼る人間がいない状態
であったらしい。「現金なもんで、仕事やってたときは
色々人がよってきたけど、ここのところ病気で仕事を縮小
していったらどんどん周りから人がいなくなってね。
周りの人たちが家族が見舞いに来てるのみると、私は一体
何やってたんだかと思うよ..。」と彼女は看護師にもらした
という。少し食事も食べられるようになり、痛みも麻薬の
貼布剤でコントロールできてきた。これなら一回帰れるかも
というような状態になってきた。だがそこまでだった。
(次回につづく)
【2005/03/11 22:39】 ブランド病院を求めて | トラックバック(0) | コメント(0) |
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藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


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