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誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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誤報(44)
 「エピクイックいって、あとDCの準備を.....。」「わかりました。」
看護師が除細動器を用意する。「200Jでチャージして。」「チャージ
しました。」「患者さんから離れて.....。」看護師が挿管チューブを
人工呼吸器からも一旦はずしたのを確認すると飯島が除細動器を里美
の体にあて通電する。トンッという衝撃とともに里美の体が浮き
上がった。飯島はモニタ画面をみる。心拍の再開は認められな
かった。「心臓マッサージをつづけて.....。」看護師が再度心臓
マッサージを再開する。しばらくして再度、VFの波形になる。
「300Jにチャージして....。」「チャージしました。」「離れて.....。」
 飯島が再度通電する。再度里美のからだが浮き上がる。
 モニターは再度心停止を示した。「心臓マッサージを続けて
ください。エピクイックをもう一回いって.....。」心拍がもどる
可能性はかなり低いだろう.......。すでにかなりの昇圧剤も
つかっている状態での心停止であるのだし......。飯島はそう
思っていた。モニターが再度、心室細動の波形となる。「飯島
先生、どうしますか........。」看護師もこれ以上の蘇生処置を
つづけることの虚しさを感じていた。電気ショックと心臓マッ
サージをこれ以上続けてどうするのか.......。飯島は言った。
「あと1回、360Jでショックをかけて終わりにしよう.........。
360Jに充電して.........。」「わかりました。」飯島が3回目の
電気ショックを行う。里美の体が再度浮き上がる.......。やはり
正常な心拍の回復はない。心電図は心停止状態を示していた。看
護師は心臓マッサージを再開した。
 「家族の方を入れてください.....。」飯島は看護師に言った。
 看護師に連れられて大輔らが病室に入ってくる。飯島は家族
に言った。「正直なところ厳しいです......。蘇生処置を行い
電気ショックを行いましたが正常な心拍がもどってこない状態
です。心臓マッサージを行っていると心電図上は波形がある
ように見えますが、心臓自体は自分では動いていない状態です。
 心臓マッサージをやめればもう心臓の波形は出ない状態に
なっています.......。申し訳ないのですがここで終わりにさせ
ていただいてよろしいでしょうか?」飯島の言葉を聞いて大輔は
「里美...!」と悲鳴にも似た声で里美に呼びかける。部屋のあち
こちで詰め掛けた家族から嗚咽が漏れる。英雄が言った。
 「大輔......。いいな.......。」大輔は涙を浮かべて言った。
 「ああ......。」そういうのが精一杯だった。「じゃあ先生お願
いします.......。」「わかりました......。」飯島はそういうと
里美の脈拍の停止と瞳孔の散大を確認した。「残念ですが
8月○日、午後○時△分死亡確認とさせていただきます。お疲れ
さまでした......。」「有難うございました......。」英雄と大輔
はそういって頭を下げた。

(次回につづく)

 
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【2007/01/31 23:32】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(43)
 午前中に尿量の減少と血圧の低下がはっきりしていたこ
とから里美はICUに付随する個室にうつされていた。状況と
しては心停止はすでに避けられない状態であったこと、ICU
内では家族がずっとつきそうことがままならないことから
家族が付き添うことができるようにとの配慮であった。家
族との話し合いが終わったあと看護師が飯島に聞いた。「先
生、本当に心臓が停止した場合は心臓マッサージを行うの
ですか?あの状態で心臓マッサージをやってもほとんど意
味はないでしょうに.....。なんだかこれ以上は患者さんか
わいそうですけど.......。」飯島は少し黙ってから答えた。
「家族がそれを望むなら仕方がないよ。若い人だし家族が経過
を納得するため必要ならば仕方がないだろう.......。僕
が自分の妻が同じ状況だったらよく頑張ったって静かに見
送るけどね。命を賭してまで子供も元気に産んでくれて有
難うといってね.....。だがご家族があくまでもお母さんの
生にこだわる以上はそれに答えるしか我々には仕方がない
んだから.......。」「........。わかりました......。」やや
憮然とした表情であったがそう言って看護師は引き下がった。

 飯島が緊急手術を終え、ICUに回ってきて別の患者さんの
カルテを書いていた3時頃、里美の心電図のモニタがVF(心
房細動)となった。ICUの看護師が飯島に声をかける。「飯島
先生。高橋さん、VFです。」「わかりました。」飯島は席を立
つと、里美の病室に向かう、ドアをあけると別の看護師が心
臓マッサージを開始していた。突然のことに呆然としていた
家族は「処置をおこないますので」といわれて看護師に部屋の
外に連れ出された....。

(次回につづく)
【2007/01/30 22:54】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(42)
 里美が転送され手術をうけてから4日たっても5日たっても
里美の意識がもどることはなく、人工呼吸器につながれた状
態が続いていた。38度台の発熱がつづき、大輔たちの目から
みても状態が改善してるとは考えづらかった。自分達の親し
い人間が突然このような事になるなど想像だにしなかった。
 ましてや里美は30代半ばでである。生まれてきた子供が元気
なだけに余計不憫であった。里美にICUで面談するたびに家族
はこの不条理な現実に涙を浮かべ、状況を嘆き、奇跡的に回復
してくれることを祈っていた。だがその家族の願いが適うこと
はなかったのである......。

 里美が転送されて8日が経過した8月のある日、里美の血圧と
脈拍が次第に低下してきた。昇圧剤を使用してもそれに反応
することはなく尿量もほとんどでない状態となっていた。家族
が呼ばれ飯島が面談室で病状を説明していた。「高橋さんの状態
ですが、血圧も低下してきて、時々致命的な不整脈が出現する
ようになってきています。尿量も減少してきていますし、状態
としてはいっぱいいっぱいのところです。それで相談なのです
が、心臓マッサージなどの蘇生処置に関してはどうしましょう
か?多分、一時的には心臓を動かすことはできるかもしれませ
んが今の状態で行っても状態が改善する可能性はあまり高くな
いです。状況としてはいままでも頑張ってきましたししないで
経過をみてあげてもいいと思いますが........。」大輔は言った。
「すこしでも望みがあるのならお願いします.....。」飯島は思
っていた。医学的にはほとんど意味はないだろう......。これ
以上患者さんを痛みつけるのは可哀想だが.........。だが、
大輔にそれをいうのは酷というものだろう......。家族が納得
するためには仕方がないことか.......。「わかりました。蘇生
処置もいたしますが、それで状態がよくなる可能性は非常に
低いことはご理解ください........。」飯島は複雑な思いを抱き
ながらそう言った。

(次回につづく)
【2007/01/29 22:55】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(41)
 翌日には里美が出産した子供はしっかりした自発呼吸が
でて無事に気管内チューブを抜去ことができた。ミルクも
しっかりと摂取できておりまず心配はなさそうな状況で
あった。森本は大輔ら家族を呼んで説明した。
 「麻酔薬がぬけてしっかりと呼吸もできていますし、気管
内チューブを抜いてからも元気ですね。ミルクの飲みもいい
し、今のところは大きな問題はなさそうです。お子さんは
大丈夫でしょう。」森本の説明に大輔は安堵していった。
「子供は大丈夫ですか、よかった。」大森はつづけた。「体重
も充分ありますし、明日にはNICUからはでることができる
と思います.......。なにか予期しないことがあればすぐ
ご説明しますので.....。」「どうも有難うございました。」
大輔と英雄はそういって頭を下げ、面談室を出た。

 面談室をでた大輔と英雄は病院内の喫茶に入り、席につい
て飲み物を頼んだ。大輔は言った。「ともかく、子供だけは
なんとか元気になってくれて少しほっとしたよ。」英雄が
答える。「まあな、小児科の先生の話ではとりあえず大丈夫
そうだというしな.....。それで名前は決めてあるのか?」
「里美とはいくつか候補をねってね、男の子では雄太にしよ
うってきめてたからそうしようと思っている。」「そうか、
雄太か...。いい名前だな......。あとは里美さんが元気に
なってくれればいうことないんだが......。」「そうだね。
でも、こっちの先生も一生懸命やってくれているから、
きっとよくなると信じたいけど.....。」「だが、脳外科の先生
の話じゃ、もう手遅れに近い状態だっていうじゃないか。
 助かっても植物状態だっていっていたし.....。」「まあ、
そうなんだけどね。でも、生まれた子供も頑張っているんだ
し、生まれてきた子供を一度も見れないままなんていうのは
あんまりだよ.....。」「まあ、そうだよな......。ずっと
楽しみにしていたんだものな........。」英雄はつぶやくよう
にそういって遠くを見た。

(次回につづく)

 昨日は当直明けでばてて家にかえって横になったらもう起き
られず、そのまま更新できませんでした。やはり年を取ったか
当直明けは厳しくなってきましたね。今日は奥さんが風邪を引
いて寝込んでしまい、ちび達2人にご飯を食べさせて、お風呂
入れて寝かしつけてから更新しています。皆さんも風邪には
気をつけてくださいね。
【2007/01/28 22:29】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(40)
 飯島は午後の救急当番で数台の救急車の対応をし、一段落
したところでICU病棟の里美のベットのところにやってきた。
 温度板をみるかぎりは術後の状態としては血圧も安定して
おり、脈拍も正常であった。ただ自発呼吸はほとんどでるこ
とはなく、とくにセデーション(強制的に眠らせたり意識を
落とすための薬)を使用しなくとも人工呼吸器のリズムに呼吸
は乗っている状態であった。瞳孔を確認して対光反射を確認
しても反応はない。脳幹部とよばれる呼吸や循環を支配する
部分が障害をうけてしまっているのである。脳出血で障害さ
れた脳細胞は再生することはない。脳室ドレナージという今回
の手術で脳圧が下げられたとしてもこの状態が改善する可能性
は低いことはわかっていた。いずれ近いうちに循環動態も不安
定になり、いずれは心臓が停止する。助かったとしても寝たき
りとなり、意思疎通は難しいであろう。そのような事をかんが
えながら、術後の採血の結果などをチェックしていると周産期
科の山田がICUに訪れた。飯島がオーダー端末のブースでカルテ
記載をしているのをみつけると飯島の傍にやってきた。「飯島
先生、今日はどうも有難うございました。」飯島は振り返って
山田の顔をみた。「ああ、山田先生か......。今日はご苦労様
でした。先生は昨日、拘束だったけどまだ帰れそうにないん
ですか?」「なかなか周産期科も患者さんが多くてなかなか大変
ではあるんですよ。もちろん早めに帰ろうとは考えています
けど.....。」「そうですか。」「それで、高橋さんの状態はどん
な感じなんですか?」飯島はモニタ画面をみながら答えた。
「まあ、正直なかなか大変だと思うね.....。」「なにせ出血が
広範だしね....。逆に脳室穿破してくれたから頭蓋内圧が
そんなにあがらないで今のところ済んでいるのかもしれない
けどね.......。」

(次回につづく)

 明日(1/26)は当直のためブログお休みです。
【2007/01/25 22:39】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(39)
 大輔は里美のベットのカーテンを看護師に開いてもらいベット
上の里美をみて愕然とした。里美は気管内挿管され、頭には脳室
ドレナージのドレーンがつながれており、そのほかにも点滴や
膀胱カテーテルなどの多くの管につながれていた。ベットの周り
は薬剤を投与するための複数のシリンジポンプや人工呼吸器など
の機械でいっぱいとなっていた。
 大輔は言葉もなかった。昨日まではしっかりしていたのにどう
してこんなことに....。「里美.......。どうして......。」
 龍雄がベット上の里美の顔の傍で声をかける。「里美......。
頑張れ、赤ちゃんもがんばっているんだ。まだやらなくちゃ
ならないことたくさんあるんだ.....。お願いだからしっかり
してくれ....。」ベットの周りで里美の家族達はあるものは口を
真一文字にして黙り込み、あるものはすすり泣いていた。
 だが家族の心からのよびかけに里美が反応することはなかっ
たのである。

 面談を終えた大輔たちは疲れきった表情で病院を後にした。
 彼らも里美が急変した昨日の夜からずっと不眠不休の状態
に近かった。気がつくとまともな昼食もとる暇がなかったの
である。彼らは病院の近くのファミリーレストランに入り
夕食を一緒にとることにした。これからの付き添いのことも
相談しなくてはいけない。なにせ60kmもの距離を運ばれて
きたのだ、急変時にそなえて近くに宿泊場所も確保する必要
があると思われた。今後どうなるかわからない不安の中に
彼らはいたのである。

(次回につづく)
【2007/01/24 23:41】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(38)
 説明を聞いて面談室を出た大輔たちはみなこわばった表情
をしていた。看護師が手術室から里美がでてきて集中治療室
に移って、一通りの処置を終えるまで待合室で待つように告
げる。大輔たち家族は集中治療室のそばの家族待合室に通さ
れた。だれもが無言であった。大輔も昨日の夜はずっと里美
に付き添ってこちらまできている。ほとんど一睡もしていな
い状態だった。昨日からの一連の出来事が夢のようで正直
考えがまとまらない状態であった。里美が助からないかもし
れない.......。昨日まであんなに元気だったのに、新たに
うまれた生命の誕生を皆で喜び合うはずだったのに.....。
 そんな馬鹿なことがあるだろうか?医者の言葉の雰囲気
だとかなり状況は厳しそうだ。助かったとしても植物状態
だという。植物状態?いったいどんな感じになるというの
か、想像がつかない........。物思いにふける大輔に龍雄
が声をかけた。「大輔君。大丈夫かい?」大輔ははっとわれ
にかえると龍雄の方を振り向いた。「ああ、お義父さん。
 なんだか突然のことでなにがなんだか.....。僕もどう
したらいいのかわからない状態で.....。里美も生まれて
きた子供も頑張っているんだからしっかりしないといけ
ないってことはわかっているんですけど........。」龍雄
は言った。「まあ、しょうがないさ。私だってにわかには
信じられないんだから.........。」龍雄がそう言ったあと
看護師が待合室の家族に声をかけた。「高橋里美さんの
ご家族の方.......。」英雄が返事をした。「ここにいます
が.....。」看護師が近寄って言った。「今、集中治療室
に高橋さん移されました。処置が終わりましたので面談
していただけます.」「わかりました。」英雄が答えた。

 看護師に案内されて里美の家族が集中治療室に入った。
 里美のベットで大輔がみたのは里美の変わり果てた姿
だった......。

(次回につづく)
【2007/01/22 22:47】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(37)
 飯島はつづけた。「先ほどもお話したように、今回の手術は
これ以上脳圧が上がることを防ぐために行った処置ですから..
....。基本的には脳出血で障害された脳の細胞は回復すること
はないといわれています。ですから、もとどおりに元気になる
という可能性は非常に低いと思います......。」いや、まず
ほとんどないだろう.......。子供が取り上げられるまで生きて
いられた事が子供にとっては幸運だった......。それがこの患者
さんの母親としての強い意志によるものだったのかもしれない
......。子供だけは助けたいという本能にも似た.......。それ
こそ、そのまま即死でもおかしくない脳出血だったのだから...
....。飯島は話しながらそう考えていた。だがそれを家族がうけ
いれるのはまだ時間がかかるだろう........。「結局、手遅れと
いうことですか?」大輔は少し涙声で飯島に言った。「手遅れと
いうか......,起こった脳出血が非常に大きいもので、いたしか
たない状況であったと思うんですよ......。ともかく今できる
処置に関してはやれるだけのことはやっていますし、今は治療
に反応してくれるか経過をみていくほかはないと思うんです。
ですが......。」飯島は少し言葉を濁した。「ですが、なんで
すか?」大輔は飯島に聞いた。「術前にもお話させていただき
ましたが、たとえ、命が助かったとしてももともとの元気な高
橋さんにもどることはないと考えていただいた方がいいと思い
ます。助かったとしても寝たきり、植物状態になってしまう可
能性が高いです。」正直なところ助かる可能性もそんなに高く
はないだろうと飯島は考えていたが、それはあえて言わなかっ
た。人工呼吸器がはずれることは多分ないだろう。脳幹部がやら
れているとかんがえれば心臓が停止するのも時間の問題であっ
た。だが、今のところは血圧などは安定している。ご家族が患
者さんの死を納得するだけの時間はきっととれるだろう。今あえ
て助からないだろうということを強調しても今、理解しろとい
うのは酷な話なのだから.....。人工呼吸器につながれ反応しな
い患者さんをみていればご家族もいずれ納得するだろう。助か
らないということはそれが誰の眼にも明らかになったときでいい
ではないか.......。飯島はそう思っていた。「ともかく、やれ
ることはやらせていただいていますので........。」英雄は言
った。「わかりました。よろしくお願いします。」

(次回につづく)
 
【2007/01/21 22:37】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(36)
 手術を終えた後、「患者のご家族を呼んで下さい。」飯島は
看護師に言った。「自発呼吸はいまひとつですね。抜管はしな
いで挿管のままでよろしいですか?」塚原が飯島に声をかける。
「ええ、そのままでよろしくお願いします。」飯島は答えた。

 手術室の傍の面談室に里美の家族が呼ばれた。看護師に先導
されて大輔らは面談室に入り、椅子に座った。コンコンとドア
を叩く音がして飯島が面談室に入ってきた。飯島は不安そうな
家族の顔色をみると言った。「どうもお疲れ様でした。手術は
無事に終了しました。」「どうも有難うございました。」英雄
は飯島の言葉にそう答えた。それを聞いて飯島は説明をはじめ
た。「手術は予定どおりです。高橋さんの脳出血ですが、右の
被殻と視床といわれる部分で大きな血腫をつくっていまして
その血腫が脳室といわれる脳脊髄液が流れている部分に流れ
だしている状態でした。血腫が脳脊髄液の流れを詰まらせて
しまうと脳圧が亢進してしまい症状が増悪してしまう可能性
があるため、脳室に管を入れて体の外に排液できる状態に
しました。」飯島は面談室に備え付けてあるホワイトボード
に図を書きながら説明をした。「正直申し上げて、この処置
はこれ以上の症状が悪化するのを防ぐためのものです.....。
ですからこの管をいれたからといって意識がもどるかどうか
は解らない状態です。実際、高橋さんは麻酔をさましている
のですが、今も自分で呼吸することが充分できない状態です。
 しばらくは人工呼吸器につなげた状態で経過をみなくては
なりません.....。」大輔は言った。「それで、里美は意識
はもどるのですか?元気になるんですよね.....。」祈るよ
うな大輔の言葉に飯島は少し黙った後に言った。「旦那さん
....。申し上げにくいのですが、奥さんが元どおりに元気
になるのは難しいと思います......。」

(次回につづく)

 おとといは緊急手術があり、昨日も忙しくて帰りが遅くなり
更新ができませんでした。これからも仕事が忙しくて更新お休
みになることもあると思いますがよろしくお願いします。
 
【2007/01/20 23:46】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(35)
 「ドリルを....。」飯島は看護師からドリルを受け取ると
里美の頭部に押し当てた。手早く径1cmほどの穴を頭蓋骨に
あける。ドレナージチューブを受け取ると手馴れた手つきで
頭蓋骨の穴からドレナージチューブを穿刺の目的部位である
脳室に向かって穿刺した。

 森本はNICUで新生児の処置を行っていた。点滴ラインを確
保して一段落したところで看護師に声をかけた。「ご家族に
赤ちゃんの状況に関して説明をしなくてはならないので、
資料すこし持ち出させてもらうよ.....。」「わかりました。」
看護師の声を確認した後、赤ちゃんの状態について家族に説明
を行うために面談室に向かった。説明の準備を行った後に
ご家族を面談室に呼び入れる。家族はみな押し黙り、硬い表情
をしていた。森本がご家族に向かって話し始めた。「どうも
小児科の森本といいます。よろしくお願いします。」「こちら
こそよろしくお願いします。」大輔はそういって頭を下げた。
 森本が説明を始める。「それで、帝王切開でお子さんは
無事にとりあげられました。ただ、お母さんの呼吸の状態が
悪く、全身麻酔での手術となりましたので赤ちゃんにも麻酔
薬が移行してまして、赤ちゃんも麻酔がかかっている状態に
なっていました。麻酔の薬が抜けるまで一時的に人工呼吸器
につなげさせていただいています。血圧、脈拍などは正常
ですし、状態がよければ明日にも管は抜くことができるの
ではないかとおもいます.....。多分、赤ちゃんは大丈夫で
はないかと考えていますが......。」「そうですか。とりあえ
ずは大丈夫そうなんですね.....。よかった。」大輔はつぶやく
ように言った。

(次回につづく)

 他のブログなどでも取り上げられていた河北新聞社のお産SOS
特集としてはよく取材されており私も涙しながら読んだのでここ
に引用します。

http://blog.kahoku.co.jp/osansos/2007/01/post_3.html#more

「安心して産みたい」。妊産婦の叫びが聞こえる。東北各地で産婦人科を閉じる病院が相次ぐ。出生数がわずかながらも上向き、少子化にかすかな明かりが差す一方で、肝心の産む場が地域の中でなくなっている。「お産過疎」の進行は、全国的にも東北が特に深刻だ。医師不足、過酷な勤務、訴訟リスク…。産科医療を取り巻く厳しさは、都市も郡部も、大病院も開業医も変わりはない。さまよう妊産婦、悪条件の中で踏ん張る医師。東北に交錯する「SOS」の発信地をたどり、窮状打開の道を探る。(「お産SOS」取材班)

 「5日と2時間」。通知書類には直前の9カ月半に取ったわずかな休日数が記されていた。
 東北の公立病院に勤めていた産婦人科医。2004年、過労死の認定を受けた。亡くなったのは01年暮れ。自ら命を絶った。53歳だった。「僕が地域のお産を支えているんだよ」。家族に誇らしげに語っていた。
 亡くなる半年前、医師5人だった産婦人科で1人が辞めた。後任は見つからない。帰宅は連日、夜の10時すぎ。昼食のおにぎりに手を付けられない日が増えた。
 床に就いても電話が鳴る。「急変した。診てもらえないか」。地元の開業医や近隣の病院からだった。「患者さんのためだから」。嫌な顔一つせず、職場へ舞い戻った。
 心身の負担は限界に達しつつあった。ようやく取った遅い夏休み。1人の患者が亡くなった。「自分がいたら、助けられたかもしれない」。食は細り、笑顔も消えた。
 「つらいなら、辞めてもいいよ」。見かねた妻が言った。「自分しかできない手術がずっと先まで入っている」。そんな責任感の強い医師が死の前日、同僚に漏らした。
 「もう頑張れない」
 家族あてとは別に、「市民の皆様へ」という遺書もあった。お別れの言葉をしたためていた。「仕事が大好きで、仕事に生きた人だった。そんな人が頑張りきれないところまで追いつめられた」。妻は先立った夫の心中をこう思いやる。

 本年度、東北の6大学医学部・医大で産婦人科医局の新人はたった8人。東北大と弘前大は1人もいない。学生が産婦人科医になりたがらない。
 この10年で全国の医師は約4万人増えた。それなのに、産婦人科医は約900人減った。24時間、365日の激務。母子2人の命を守るプレッシャーがのしかかる。
 出産をめぐるトラブルや訴訟の多さも、なり手をためらわせる。
 06年2月には福島県立大野病院(大熊町)の医師が、帝王切開手術で妊婦を失血死させたとして逮捕された。医師1人体制で、年間約200件の出産を扱っていた。
 会津若松市の病院で働く産婦人科医曽我賢次さん(57)は言う。「限られた体制で命を救おうとした医師が結果を問われ、刑事罰まで受けるのでは、産科のなり手は減るばかりだ」
 10年前から、曽我さんはお産の扱いをやめた。今は内科と婦人科で働く。きっかけは後輩の突然死。「熱心で優秀な医師だった。夜中に呼び出され、病院へ向かおうとして倒れたと聞いた。やりがいだけで長く続けられる仕事ではない」。大学の同期5人のうち3人は内科などに移った。

 産科は激務です。私の一般外科も決して楽ではないですが、私の
比ではないと思います。本当に産科の先生は大変です。外来はあふ
れかえり、1人や2人でやっているところはほとんど家に帰ることも
できません。それでも妊婦さんや家族に感謝され、地域の周産期
医療を支えているんだという気概だけでやっていらっしゃるとこ
ろがほとんどでしょう。ところが2006年の初めの大野病院の癒着
胎盤の症例での病死(私は事故だと思っていません。K医師は最善
をつくしたが助けられなかった症例だと考えています。いや、K医師
だったからこそ子供だけは無事に生まれることができたのだと
考えています。)での逮捕、起訴は、どうやっても助けられない
患者さんにたまたま当たった医師は医療行為と因果関係がなくて
も犯罪者にされてしまうということを世の産科医たちに示したの
です。

H16.12.17 福島県立大野病院 経産婦29歳の出産 
帝王切開するも癒着胎盤により大量出血、最終的に母体死亡
H17.3.22  福島県立大野病院 医療事故調査委員会 
県は遺族に謝罪、K医師の懲戒処分(減俸)
H17.4     福島県警 捜査 
H17.9     福島県警 事情聴取 終了

H18.2.18  福島県警 突然K医師を業務中に逮捕、拘留
          TV局が逮捕時の模様を報道

H18.3.10  福島県警 福島地裁にK医師を起訴
H18.4.14  福島県警 富岡署が県立大野病院の医師を逮捕した事件で、県警本部長賞を受賞

 現在産婦人科学会その他の学会ともK医師の医療行為に関しては
特に問題はなかったという評価です。(各学会のホームページに
は大野病院事件にたいする抗議文が提示されています。
 日本産婦人科学会 
  http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_10MAR2006.html
 日本消化器外科学界
  http://www.jsgs.or.jp/ 上から2番目の項目
 日本外科学会
  http://www.jssoc.or.jp/aboutus/relatedinf/statement2006.html
 )
 忙しい勤務の中、事故調査委員会の調査と県警の取りしらべに協力していたK医師を県警は身重の夫人の出産予定日にあわせてマスコミに事前に情報を流し、カメラを病院に配置させ患者があふれかえっている病院内の業務中に逮捕するという暴挙にでたのです。

 産科と小児科は過労死するまで働かされる.....。それでたまたま
助けられなかったら最善の医療行為がされても殺人者呼ばわりされ
職場でカメラにさらされて逮捕され犯罪者にされてしまう......。


 この現状をみた医学生がどうして産科を希望するのでしょうか?

 大野病院の一件も今回の大淀病院の一件も現場の産科医師を産科
から撤退させ、若手の産科志望者の激減につながり、各地でお産
難民が発生するという事態になっています......。

 某メジャー新聞に河北新聞の記者の爪の垢を煎じて飲ませたい..。
そんな気分になりました。

 


【2007/01/17 23:50】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(34)
 山田は腹壁と皮下を縫合を行い、皮膚を閉鎖した。「どうも
有難うございました。」山田がそう言って手術の終了を宣言
すると、麻酔科の塚原が「ご苦労様。」と声をかけた。山田は
それをうけて創をすばやく消毒するとガーゼをあてた。看護師
がテープで固定する。執刀から閉腹まで大体40分ほどであった。
 脳外科の飯島が手袋をはずしていた山田に声をかけた。「先
生、ご苦労さま。あとは僕がやっておくから....。池本先生も
ご苦労さまです。」池本は飯島に言った。「ああ、周産期科は
ここまでだね。あとは申し訳ないけどよろしく頼むね。」「わ
かりました。」池本は軽く会釈をすると手術室をでて外来に向
かった。山田も飯島に声をかけた。「じゃあ、先生、よろしく
お願いしますね......。」「ああ、山田先生、お疲れさまでし
た。」山田が手術室をでるのを見送った後、飯島は看護師に指
示をだして、里美の体位とポジションをとりなおした。ポジシ
ョニングをしっかりした後に穿刺ドレナージを行うためのマー
キングを行った。マーキングを行っている飯島に塚原が声を
かけた。「どうですか?ドレナージで少しはよくなりそうなん
ですか?」飯島はマーキングを行いながら言った。「正直な
ところ微妙なところですね.....。これ以上の頭蓋内圧が上昇
しないことを期待してやりますけど....。すでに出血で破壊
されている部分が大きいですから.....。でも若い方ですし
そのままというわけにもいかないところかなという判断では
ありますね......。」「そうですか.....。」「ええ....。確か
に少しつらいところはあるんですがね....。」飯島はつぶや
くように言った。

(次回につづく)

 明日(1/16)は当直のため更新はお休みの予定です。
【2007/01/15 23:07】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(33)
 山田は手早く開腹し、子宮に切開をいれ赤ちゃんを取り出し
た。待機している小児科の森本に声をかける。「森本先生、
それじゃよろしくお願いします。」へその緒を切離して看護
師に渡す。赤ちゃんにも麻酔がかかっているので泣き声はな
い。タオルにつつまれた赤ちゃんは小児科の森本に渡された。
 麻酔により呼吸もしていない赤ちゃんを森本は手早く経鼻
で気管内の吸引を行うと挿管を行った。「点滴ラインはNICU
どとろう。それでは赤ちゃんをNICU(新生児集中治療室)に
つれていきますので.....。」「どうもありがとうございま
す。よろしくお願いします。」「わかりました。それでは.
....。」森本はそういうと赤ちゃんの呼吸を補助するために
気管チューブにつながれたアンビューバックを押しながら手
術室を出た。山田は手術室を退出する森本に一礼すると手早
く胎盤をはずした後、腹腔内の止血を確認して閉腹操作にう
つった。山田は看護師に言った。「そろそろこちらは終わる
ので、脳外科の飯島先生に連絡してください。」「わかりま
した。」看護師は答えた。「赤ちゃんはとりあえず大丈夫そ
うかな。」池本はつぶやくように言った。「多分大丈夫でし
ょう。実際に麻酔が切れて抜管した状態で評価しなくてはな
らないですけど、直前までCTGでも胎児の反応は正常でした
から......。その後も母体の血圧などのバイタルサインは安
定していましたし、まず大丈夫だとは思っていますけど...
...。」「お母さんはちと状況的に厳しそうだから、子供さ
んだけは元気でいて欲しいところだがね。」「そうですね。
そうあって欲しいところです.......。」池本の言葉をうけ
て山田は腹壁の縫合を行いながらつぶやく様に言った。

(次回につづく)
【2007/01/14 16:22】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(32)
 麻酔科の塚原が里美の麻酔を導入し、緊急帝王切開の準備が
整った。山田が塚原に声をかける。「それでは宜しいでしょう
か?」塚原は言った。「どうぞ....。」「それではよろしく
お願いします。」山田はそう周りに声をかけると里美の下腹部
にメスで手馴れた手つきで皮膚切開を行った。

 待合室では大輔と大輔の両親である英雄を雅代、里美の両親
である大村龍雄と敏江、里美の弟である和夫が不安な面持ちで
待っていた。本来であれば元気な孫の姿をみて歓喜するはずの
日であったはずであった。それが一転、母子共々命の危機に
瀕しているというのである。にわかには信じられないというの
が家族の正直な気持ちであった。英雄は言った。「まったく
どういうことなんだ一体......。川淀病院では子癇発作だと
いっていたのに脳出血っていうのは......。こちらに来たら
母子共々死んでしまうかもしれないなんて.....。信じられない。
一体、川淀病院の丸山先生は何をしていたんだ?」大輔は言
った。「親父、まだ里美もお腹の子供も死んだわけじゃない
んだから.....。こちらの先生も一生懸命やってくれている
んだし、今はそんなことを言っても仕方がないよ....。ともかく
2人とも無事であることを願うしかないよ。」「ああ、そうなん
だが......。」「だが、やはり診断がちがっていたというのは
納得できないね......。こちらに来た時はもう手遅れに近い様
な感じの話だったっていうんだろう?」龍雄は言った。「なに
か対応が遅れたってことはないんだろうか?」「お父さん、そ
んなむやみなことをいうものではないですよ.....。里美も
今、一生懸命がんばっているんですから........。」敏江は
龍雄を諭すように言った。

(次回につづく)
【2007/01/13 23:19】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(31)
 山田は手術関連の書類を一通り仕上げると、手術室に向かった。
 手術室の更衣室で術衣に着替えていると周産期部長の池本が更衣
室に入ってきた。山田は池本に一礼すると言った。「どうも先生
すいません。今日はよろしくお願いします。」池本は言った、「
どうも先生も当直後でご苦労さま。昨日も一例夜間にカイザーが
あったようじゃないか。それで今朝方も緊急カイザーっていうん
だから大変だったね。」「いいえ、それで今朝の外来は先生大丈
夫なんですか?」「あまり大丈夫ではないけど、尾方先生にがん
ばってもらうように頼んではおいたから.....。カイザー終われば
すぐに外来に降りるけどね.....。」周産期外来の混雑は周辺の
産科の閉鎖が相次いでおり少子化と関係なく年々ひどくなる一方
であった。通常午前中で受付は打ち切られるが診察が午後4時まで
かかることも珍しくない。たいてい外来の医師は昼食をとる暇も
なく外来をこなしている状況である。外来単位を数時間とはいえ
閉じてあたることはお互いの負担になることはよくわかっていた。
「とんでもないですよ。手術に付き合っていただけるだけで充分
です。いずれにしてもカイザーを終わらせてしまえば、患者さん
の管理は脳外科の飯島先生にお願いする形になりますから.....。」
「それにしても分娩時に脳出血か.....。非常に珍しいケース
だね。」「ええ、若い方ですし......。脳外科は病状の改善は
なかなか難しいだろうけど脳室ドレナージをやる方向で考えて
くれるそうです。」「そうかい、先生も当直明けで大変だけど
ね。今日は早く帰れそうかい?」「いや、この患者さんが一段落
しても、病棟の患者さんで何人か処置と家族へのムンテラ(病状
説明)を行わなくてはならない患者さんもいるので......。」
「そうか、まああまり無理しないで早く帰った方がいいね....
...。」池本はそうつぶやくように言った。

(次回につづく)
【2007/01/12 23:21】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(30)
 飯島は説明を続けた。「視床と被殻の出血が脳室という
脳脊髄液が還流している部位に流れ込んでいる状態です。
 血腫自体はいじることはできませんが、頭蓋骨の中の
圧がこれ以上高まらないように脳室にドレーンという体
外に排液するためのチューブを頭蓋骨の一部に小さな穴
をあけて挿入します。これで頭蓋内圧のコントロールを
はかります。その操作でまれに新たな出血をおこしたり、
頭蓋内に感染を起こす可能性もあります...........。」
 飯島は手術の説明を一通り終えて言った。「正直なと
ころ手術で状態がどれほど改善できるかはわかりません。
しかしながら若い方ですし、やれることはやってあげた
いと考えていますので......。」大輔は飯島の言葉をう
けて言った。「やはり状態が改善するのは難しいというこ
とですね........。妻が元気になる可能性は低いと....。」
 元気になるどころか、命を助けられない可能性もあるの
だが.......。どのようにそれを伝えればいいのか....。
 少し考えて飯島は少しうつむきながら言った。
「そうですね.......。手術しても助けられない可能性も
あります......。命をながらえても、呼吸の状態もしっ
かり戻って気管チューブを抜くことができるかは微妙だと
思います.........。」面談室に重苦しい沈黙が支配した。
少しして大輔は言った。「わかりました。少しでも望み
があるのなら.......。よろしくお願いします.....。」
そういうと大輔は飯島の差し出した手術の承諾書にサイ
ンをした。

(次回につづく)
【2007/01/11 23:36】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(29)
 英雄は飯島に聞いた。「川淀病院の先生は子癇発作といって
いたのに....。これは明らかな誤診じゃないんですか?」飯島
は少しだまってから言った。「それはなんともいえないと思い
ます....。脳出血は右の視床と被殻の部位ですから....。視床
は知覚をつかさどる部位ですし、被殻は運動の指令が通る部位
ですから......。これだけの出血を最初から起こしたとなると
痛みを感じることもできなくなりますし、麻痺がでるはずです。
 紹介状を見る限りは痙攣発作を起こすまでは痛み刺激に反応
しているようですし、手足の麻痺もなかったようですから....
...。最初に子癇発作をおこして痙攣を起こして血圧が上がった
ときに脳出血を起こしたと考えた方が話的には理解できると思
うのですが.......。それに分娩最中の妊婦さんの意識障害、
痙攣発作では産婦人科、小児科、麻酔科、脳外科の医師が必要
と考えられるので川淀病院では対応できないと判断して高次医
療機関への転送をまず第一に考えるのは当然ですから.......。
 川淀病院でできることはしっかりやってらっしゃると思います
が......。」「でも脳出血がわからなかったのはおかしいんで
はないですか?」「それはなんとも.....。うちのような大きな
病院では放射線技師も常駐していてすぐCTも撮れますけど、病院
によっては技師を呼び出さないとCT撮れない施設も多いですか
ら.....。CTをとらないと脳出血はわかりませんし........。」
「脳出血がわかれば里美は助かったのではないですか?」「お父
さん、気持ちはわかりますが......。この患者さんの脳出血は
その場で即死でもおかしくないくらいの出血なんですよ。川淀
病院でわかったとしても状況はほとんど変わらなかったでしょう。
むしろ分娩最中の脳出血となれば脳外科の医師はどうやって対応
すればいいのかわからないですからうちの病院だって断ったか
もしれない..。こちらにきて初めてわかったからなんとか対応
しようと努力していますが.....。
 ともかく気管内挿管して呼吸管理、血圧の管理を行ってやる
べき処置はやってくれていたからこそこちらの病院に運ぶこと
ができたんだと思います。川淀病院でそのままお腹のお子さん
ごと亡くなっても全然おかしくない患者さんだと思いますから。」
「でも誤診は誤診でしょう?」食い入る英雄に飯島は言った。
 飯島は思った。突然のことで事実を受け入れられない家族の
気持ちもわかる。このことを誰かのせいにしたい気持ちもわから
なくはない.......。これ以上説明してもこの件に関しては今は
理解してもらうのは難しいだろう.......。「お父さん......。
ともかく今は一刻もはやくやるべき治療を行うべき時と思いま
すので.......。その事はその場にいなかった私にはわかりかね
ることですし.......。」英雄は少しはっとして言った。「そう
ですね。先生に問い詰めても仕方ないことですし.....。どうも
すいませんでした。」飯島は英雄の言葉に少しほっとして言った。
「それでは手術の内容について説明させていただきますので..。」

(次回につづく)
【2007/01/10 23:48】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(28)
 山田が一通り帝王切開についての説明を行い、手術の
承諾書をもらった後、山田は脳外科の飯島を面談室に呼
んだ。飯島は家族に一礼をしてから話を始めた。「どうも、
脳外科の飯島と申します。それで高橋さんの状態ですが、
頭部の右の被核と視床といわれる部分に大きな出血をおこ
しています。それに加えて、出血が脳室とよばれる脳脊髄
液が還流する部位に流れ出している状態です。脳出血とい
うと出血のかたまりである血腫を取り除く血腫除去術が行
われると考えられがちですが、手術の適応となるのは軽い
意識障害がある症例にかぎられます。意識がはっきりして
いる患者さんに関しては手術しないほうが予後がいいとい
われていますし、完全な昏睡の状態の方も手術の適応には
なりません。手術をしてもいい結果が出せるという証拠が
ないのです。点滴からの薬での治療を行う方がいいといわ
れているのです。つまり高橋さんのような完全な昏睡状態
の方は一般的には手術の対象にはなりません。ですが、高
橋さんの場合は脳室穿破していますので、脳脊髄液の欝滞
を解除するために脳室にチューブをいれて脳室の圧を下げ
てあげる脳室ドレナージの適応はあると思います。」「そ
れで里美は助かるんですか?」大輔は祈るような声で聞い
た。飯島は思っていた。多分、助けるのは難しいだろう..
....。少し間をおいて飯島は言った。「状態からすると少
し難しいかもしれません。脳出血で圧迫されて障害された
脳細胞は再生はしないといわれています。現在のところ状
態としては昏睡状態ですし、呼吸の状態もあやしいので脳
幹部といわれる呼吸や循環動態を維持する機能をもってい
る大事な部分が障害されている可能性がありますからドレ
ナージをしても助けられない可能性もありますし、助けら
れたとしても寝たきり、いわゆる植物状態となる可能性が
高いと思われます.......。」「助かったとしても植物状
態.....ですか.....。」大輔はつぶやくように言った。

(次回につづく)

 明日は当直なのでブログはお休みです。
【2007/01/08 17:34】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(27)
 山田の説明を聞いて大輔は言った。「妻は大丈夫なんですか?
お腹の子供は?」山田は一息おいて言った。「今の時点ではなん
ともいえませんが、母体の血圧などは安定していますし、胎児
の心拍もしっかりしているので帝王切開を急いで行えばお子さん
はなんとか助けられるかもしれません。」「助けられるかもし
れないってことは駄目なこともあるかもしれないっていことで
すか?それにお子さんは、ってどういうことですか?」感情
的にまくしたてる大輔に山田は諭すように言った。「高橋さん。
今の状態はお母さんもお子さんも両方とも助けられない可能性
も充分あるということです。お母さんは大きな脳出血でそのま
ま即死してしまってもおかしくないくらいの出血なんです。自
分で呼吸する機能も障害されてきていて口から呼吸のための管
が入れられている非常に重症な状態なんです。ここをまず充分
に理解していただきたいんです。もちろんできるだけのことは
するつもりですし、できることならお母さんもお子さんも助け
たいと私だって思っているんですよ......。ですが、正直なと
ころ大丈夫ですとはなかなかいいきれない状況なんです。」
 「つまり場合によっては妻も子供も助けられない可能性もあ
ると.......。」その通りなのだ。だが20代の夫にはにわかには
受け入れ難い事実であるのは山田にもわかっていた。山田は大輔
の眼をみながら静かに言った。「高橋さん。言いにくいことで
すが、つまりはそういうことです.......。」大輔はそれを聞い
て大きく溜息をついた。面談室に重苦しい空気が立ち込める。
 少し間をおいて山田は言った。「ともかく、なんとかいい結
果をだせるように脳外科の先生と小児科の先生、麻酔科の先生
と協力してできるだけのことはさせていただきますので.......。」
 英雄が言った。「わかりました。先生、ともかくよろしくおね
がいします。」英雄の言葉をうけて山田は言った。「こちらこそ。
ともかくできるだけのことはしますので......。それで帝王切開
に関しての説明なのですが.......。」山田は引き続き手術の説明
を行った。

(次回につづく)
【2007/01/07 22:46】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(26)
 大輔達は面談室に通された。面談室には周産期科の山田がいた。
 山田は大輔たちに座るように言った。大輔たちが椅子に座ったとこ
ろで話を始めた。「どうも、周産期科の山田と申します。高橋さん
の病状なのですが.....。実は脳出血をおこしているようでして。」
 英雄は言った。「脳出血だって?川淀病院の丸山先生は子癇発作
だっていってましたが?」「ええ、そういうお話でのご紹介でした。
 ただ意識状態がよろしくないのと、対光反射といいまして、光
を当てると瞳孔が収縮する反射があるんですが、その反射が認めら
れなかったんです。この反射は脳幹部といいまして、呼吸や循環な
どの生命を維持する機能を統括している場所なんです。この部分が
障害されているということを示しているのです。それで頭部のCT
を撮影させていただいたところこのような出血が認められまして
.......。」山田は説明をしながら里美の頭のCTをシャーカステン
に吊るした。そこには素人目にもわかるような巨大な血腫が白く
はっきりと写っていた。山田はCTの写真の血腫の部位を指し示し
ながら言った。「たぶんこの出血のために脳幹部が圧迫されている
んだと思います。それで......。」「こんな脳出血がわからない
ものなんですか?なんで今までわからなかったんですか?」英雄
は山田の話をさえぎるように言った。「いや、お父さん。これは
なかなか難しいとは思いますよ。経過からは子癇発作を疑うとは
思いますから......。それに今はそのことをお話している場合で
はなくて、新たに手をうたなくてはならないということをお話さ
せていただきたいんです。よろしいですか?」英雄は一息つくと
手を上げて言った。「わかった。先生、ともかく説明をつづけて
ください。」山田は小さくうなずくと説明をつづけた。「ともか
く母体の状態が非常に不安定な状態なので一刻も早く赤ちゃんを
出してあげないといけません。また、お母さんに関しては脳外科
の先生に手術をしていただく形になると思います。脳外科の手術
に関してはまた脳外科の先生に説明をお願いしていますので..。
 手順としてはまず周産期科で帝王切開を行い、ともかく赤ちゃ
んを取り出します。全身麻酔がかかっている状態での帝王切開で
すから赤ちゃんにも麻酔がかかっています。状況によっては一時
的に赤ちゃんにも気管内挿管をして呼吸を維持しなくてはならな
いかもしれません。いずれにしてもNICU(新生児集中治療室)に
入って厳重な管理下におかせていただく形になります。こちら
は小児科の先生にお願いすることになります。それで帝王切開
を終えたところで脳外科の先生に入ってもらって頭の方の手術
を行う形になります.......。」山田は説明をつづけた。

(次回につづく)
【2007/01/05 22:46】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(25)
 大輔は入院の手続きを終えると、救急外来の待合室で
呆然として待っていた。長い夜があけ、すでに周りは明
るくなってきていた。何がなんだかわからなかった。本
当ならそろそろ自分の子供と対面し、妻と共に喜びあう
はずだったのに....。なんで俺はこんなところにいるん
だ?なんで妻と子供が生死をさまよう羽目になってしま
ったんだ.......?これはなにかの間違いにちがいない.
....。こんな理不尽なことがあってたまるものか...。
 頭の中でさまざまな考えが交錯する。大輔がボーっとして待
合室でまっていたところに、英雄がやってきて大輔に声をかけ
た。「大輔、里美さんはどんな感じだ.....。」大輔はふっと正
気にもどって英雄の顔を確認した。「ああ、父さん......。」
「大丈夫か?母さんといまここについたところだ。」「大輔、
大丈夫かい?」雅代が大輔に声をかける。「ああ、母さん。ま
だ、医者からは説明はないんだ....。色々検査しているみたい
で.....。ともかく重症な状態なのはまちがいないと思うけど.
....。しばらくすればきっと説明があると思うんだけど.....。」
 考えがまとまらない中、大輔はそう答えるのが精一杯だった。
「大村の家の人もこちらに向かっていてそろそろつくころだと
思うけど.....。」雅代がそういったとき救急外来の看護師が
家族を呼んだ。「高橋さん。高橋 里美さんのご家族の方、
病状について先生からお話がありますのでこちらにいらして
いただいて宜しいでしょうか?」看護師の呼びかけを聞いて
大輔達は席を立って呼びかけられた方を振り返った。

(次回につづく)

 どうも昨日は拘束の呼び出しで夜帰ってこれなくなり更新で
きませんでした。今年も忙しくなりそうです。
【2007/01/04 23:01】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
誤報(24)
 救急の処置室で飯島は里美を診察した。瞳孔は散大し、対光反射
もはっきりしない。自発の呼吸はあり、Tピースで酸素が流されて
いた。飯島は少し溜息をついていった。「まあ、手術をしても意識
がもどるかはわからないですね.....。多分、無理でしょう。です
が若い方だから脳室ドレナージくらいはしておくというものでしょ
うか......。」飯島は山田に言った。「わかりました。いずれに
しても帝王切開が先ということでいいですかね。」「ええ、状態
がいいところで先に子供を取り上げてもらった方がいいとおもい
ます......。」飯島は言った。山田はそれを聞いて手術室に連絡
した。「はい、手術室、本山ですが......。」「忙しいところ
すみません。周産期科の山田です。実は緊急のカイザーを一件
お願いしたいんですが.....。」「わかりました。ちょっとお待ち
ください。主任と変わりますので......。」しばらく待った後、
手術室主任の鶴岡がでた。「もしもし、手術室、鶴岡です。」
 「鶴岡さん。すいません。周産期の山田です。一人緊急カイザー
をお願いしたい人がいるんですが.....。」「ええと、先生、
腰椎麻酔でいいのかしら...。」「主任さん、申しわけないんだ
が、ちょっと込み入った患者さんなんだ。実は分娩中に脳出血を
起こしている患者さんで、意識もない状態なんだ。まず、緊急で
カイザーをやって、その後、脳外科が手術をしてもらう方向なん
だ。」「カイザー後に、開頭術ですか....?」鶴岡は絶句した。
「先生、麻酔科と相談させていただいた方がいいと思うんです
けど.....。手術室は午後からは部屋いっぱいですけど、午前中
ならなんとか部屋と介助の看護師はつけられると思いますけど。
 私から麻酔科に簡単にお話しておきますけど、詳しいこと
きかせてくれと連絡あると思います。」「わかりました。」山田
はそういうと電話を切った。あと、NICUと小児科の森本先生に
も連絡をしないと.......。この患者さんの処置を行うには
周産期科、小児科、脳外科、麻酔科、手術室への連絡、母親のた
めのICUベットの確保、胎児のためのNICUベットの確保が必要だ
った。多分母親はだめだろう。だが、子供は助けなくては....。
 山田はそう思いながら、各部署への連絡をとりながら急いで
各種の指示箋を書き上げていった。

(次回へつづく)
 
【2007/01/02 13:25】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(2) |
誤報(23)
 飯島がCT室に下りてきた。飯島の姿をみて山田は言った。
「どうもすいません。飯島先生。これをみていただいてよ
ろしいですか?」飯島は山田の言葉をうけてモニターに見入
った。モニターの画面を見ながら飯島は唸りながら言った。
「右脳混合型基底核出血だ.....。脳室穿破もしてますね.
.....。患者さんはどんな状態ですか。」「意識もなくて、
瞳孔も散大しています。対光反射もはっきりしなくて....
.。」「そうですか.....。」「手術できそうですか?」「微
妙ですね。多分脳ヘルニアもおこして脳幹部もやられている
んでしょう......。年齢も若いから手術をやってあげるとい
うものでしょうけど.....。やるなら血腫もかなりおおきい
ので脳室ドレナージでしょうが......。やっても助けられ
るかどうかわからないですね。助けられても植物状態で
しょう....。」「どうしましょう。脳外科の手術をしても
らってから帝王切開の方がいいでしょうか?」「うーん。ま
ず帝王切開してもらったほうがいいかもしれません。はっき
りいって、産気づかれている状態では我々としてはどうや
って患者さんの管理をすればいいか正直わからないですし..
...。それに下手をすると母体と胎児と2人とも死なせてしま
うかもしれませんし......。」「そうですか.....。それで
はこちらが先に手術を行って、その後、脳外科にお願いする
ということになりますかね。」「そのほうがいいと思います。
ともかく患者さんのところにいって診察させてもらいます
か......。」「わかりました。」山田はそう答えた。

(次回につづく)
 
 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い
いたします。
【2007/01/01 21:52】 誤報 | トラックバック(0) | コメント(0) |
藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


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