Hit数5000超えました。皆様に感謝の気持ちをこめて記念にフラッシュ作成してみました。 →
こちら
Hit数10000超えました。皆様に感謝の気持ちをこめて記念にフラッシュ作成してみました。 →こちら
開設2年目になりました。これを機会に今の産科の危機に関してのフラッシュ作成しました。 →こちら

誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
約束(23)
 彼女の化学療法が開始された。週1回点滴を行い、これを
4週間つづけ、2週休薬で1クールとした。薬投与して2~3
日後に吐き気と食欲不振があり辛そうであったが、血球の減少
も認められず、予定どおりに薬の投与は続けられた。
 胸水の量は1クール行ったところではあまり変化がなかった
が、腫瘍マーカーの値は低下してきていた。CT所見でも
転移巣は微妙に縮小してきているように思われた。
 私はSに言った。「どうやら、今回の薬はいまのところ
効果がありそうだ。何回か繰り返して経過を見たいと思う。」
「大分いいのか?」「すくなくとも改善の傾向が認められる。
これで今の胸水の量が減ってくれれば胸の管も抜ける。そう
すれば一旦退院にできるかもしれない。」「そうか….。」
 2週間の休薬の後、2クール目が行われた。次第に左の
胸水の量は減少していき、2クール目の4回目の薬の投与
の後についに左のトロッカードレーンを抜去することが
できた。3ヶ月近く胸の管につながれていた彼女は喜んだ。
「管の入っていたところが、ずっと痛かったのですっきり
しました。それにこれでようやくお風呂には入れますね。
本当に良かった…….。」 

 胸の管が抜けたことで彼女の退院の目途がついた。
 私は彼女とSを呼び面談室にて説明を行った。
「うまく今回の抗癌剤が効いて、左胸の水は消失しま
した。長い間いれておかなくてはならなかった左の
胸の管も抜けました。肝臓と肺の多発していた転移
巣も縮小傾向が認められ、腫瘍マーカーも低下して
きていることから今の治療がお母さんの癌に効果的
であるようです。一旦退院して、引き続き外来にて
抗癌剤の治療を継続していこうと思います。」
 彼女は言った。「本当にありがとうございました。
正直、入院したときはもう駄目だろうと思っていま
したから…..。帰れるようになって本当にうれしい
です。」Sも言った。「nakano。本当に有難う。」

(次回につづく)
スポンサーサイト
【2005/09/19 17:13】 約束 | トラックバック(0) | コメント(2) |
<<約束(24) | ホーム | 約束(22)>>
コメント
はじめまして。
毎回、楽しみに拝読させて頂いてます。
どの章も、教えて頂く事ばかりです。
そして、その時々の情景が見えるようで、感情移入がなされてしまい、納得しながらも、耐え難い思いにも陥ってしまうことも度々です。

人は生きて死ぬという事は分かっていても、
死はやはりつらいものです。残される者は、死を受け入れ乗り越えていくのに計り知れないエネルギーを必要とします。近しい肉親を失う悲しみは、あまりに重く厳しいものです。どんなに時が経っても傷が癒される事はありません。
そういう死を、日常的に受け入れ、新たな再生に向けて粛々と取り組む事の大変さは肉体的にも精神的にも、どんなにか大変なことでしょう。並大抵ではありません。真摯に丁寧に一つ一つに向っていらっしゃるお姿に心からの敬意を表します。

長い闘病生活の日々で、本当に心から感謝申し上げたいドクターにも、これが医者か!と穿き捨てたいほどの嫌悪感を抱いた医者もいます。
ですが、今、少しの健康を手に入れてみますと、医者と言う職業の大変さを思いながらも、
割り切れない物があるのです。それが何であるのか、先生のブログを拝読しながら、今一度、
己に問うて見たいと思っています。

お忙しい事とは思いますが、熱心な読書の一人として、これからも是非書き続けて頂きたく、書き込みを致しました。
【2005/09/19 23:06】 URL | song #nNMWR.lg[ 編集]
songさん。 ご丁寧なコメント有難うございました。

 人の死というものは非常に不条理なものであると思います。人は自分の意思と関係なく生まれて死んでいきます。人生は限りあるものであるからこそ、その中でなにをなすべきかを考えて日々を生きていかなくてはならないのだと思います。
 その人が亡くなったときの周りの人々の対応がその人の人生を象徴していることが多いように思えます。

>今、少しの健康を手に入れてみますと、医者と言う職業の大変さを思いながらも、
割り切れない物があるのです

 songさんの割り切れない物というのは医療そのもののかかえている矛盾かもしれません。
 そもそも医療というものは生命の原理にどこまで挑戦できるかという学問です。生命は有性生殖により遺伝子の多様性をはかり、環境競争に弱い遺伝子をもった生体が競争に敗れたり、病気になって死ぬことにより優秀な遺伝子を持つ生体が生き残り進化をつづけるというシステムを持っています。医学はこれらの弱い遺伝子をもつ生体も生き残らせようとします。このことは人類全体にとって本当にいいことかは誰にもわかりません。またかつては30代~50代で結核で亡くなる人が殆どでしたが、いま結核が克服され、50代~70代で癌で亡くなる人が増えています。まだ癌でなくなる方は周りに悲しんでもらえますが、これが80代~90代で寝たきりになってくると次第に家族にもお荷物になってきます。ここらへんの人は家で介護できる人がいなくて老健施設にあづけられっぱなしになっていたりします。施設は呈のいい姥捨て山です。ここら辺の人々はよくいいます。長生きなんてするもんじゃない。もう早く死にたいよ.....。今の医療で長生きさせられている人をみると本当に医療が、人を長生きさせることが幸せであるのかはよくわかりません。私自身、今の医療が人を幸せにしているかは疑問に思っています......。

 ですが医療は1つの道具です。医者も医療資源でしかないのです。それをうまくどう使うのかにポイントがあるのだと思います。それをどう使って自分の人生の危機を乗り切るのかを考えていただくことが必要だと思います。一人一人の患者さんの抱える価値観や問題があり、これが一番という答えなどないでしょう。しかし、私自身はその人にとって一番の方法はなにかをお互いに考えあいながら先行きの見える道筋を立てられる医師でありたいと思っております。

 長々ととりとめのない文章となってしまって申し訳ありません。長い闘病生活本当にご苦労さまでした。songさんが引き続き元気でいらっしゃることを心から願っております。

 重ねてコメント有難うございました。
 songさんのご期待に答えられますようますます精進に励みたいと思っておりますので引き続きご高配のほどお願いもうしあげます。

【2005/09/20 23:56】 URL | nakano #-[ 編集]
コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://nakano2005.blog5.fc2.com/tb.php/160-7b12248c
藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


CALENDER
10 | 2017/11 | 12
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
掲示板(気軽に書き込みお願いします)
RECENT ENTRIES
  • 芝桜の咲く丘(23)(05/25)
  • 芝桜の咲く丘(22)(05/20)
  • 芝桜の咲く丘(21)(05/18)
  • 芝桜の咲く丘(20)(05/15)
  • 芝桜の咲く丘(19)(05/11)
  • RECENT COMMENTS
  • nakano(05/03)
  • (04/30)
  • nakano(04/13)
  • (04/13)
  • KITA(02/01)
  • nakano(05/31)
  • タマ(05/28)
  • RECENT TRACKBACKS
  • 健康、病気なし、医者いらず:医師の秘密漏示(05/03)
  • 健康食品の栄養事典:プロタミンとは(02/22)
  • 医薬品のマメ知識:フルオロウラシルのマメ知識(02/20)
  • 体が元気になるならない物質:プロタミン-体が元気になるならない物質(02/17)
  • オヤジの世界:雪中花(01/04)
  • ARCHIVES
  • 2009年05月 (10)
  • 2009年04月 (13)
  • 2008年11月 (1)
  • 2008年09月 (1)
  • 2008年08月 (1)
  • 2007年07月 (6)
  • 2007年06月 (14)
  • 2007年05月 (18)
  • 2007年04月 (20)
  • 2007年03月 (19)
  • 2007年02月 (17)
  • 2007年01月 (22)
  • 2006年12月 (18)
  • 2006年11月 (14)
  • 2006年10月 (16)
  • 2006年09月 (15)
  • 2006年08月 (16)
  • 2006年07月 (13)
  • 2006年06月 (18)
  • 2006年05月 (19)
  • 2006年04月 (19)
  • 2006年03月 (21)
  • 2006年02月 (19)
  • 2006年01月 (22)
  • 2005年12月 (22)
  • 2005年11月 (24)
  • 2005年10月 (23)
  • 2005年09月 (22)
  • 2005年08月 (17)
  • 2005年07月 (22)
  • 2005年06月 (22)
  • 2005年05月 (24)
  • 2005年04月 (25)
  • 2005年03月 (26)
  • 2005年02月 (9)
  • CATEGORY
  • 春風 (152)
  • 誤報 (135)
  • 管理人雑感 (11)
  • 帰れない老人達 (3)
  • 医者という仕事 (2)
  • 不条理な結末 (7)
  • ブランド病院を求めて (6)
  • 澄んだ青空 (5)
  • 3月の木漏れ日の中で (6)
  • 雨上がりの虹 (10)
  • 桜 (6)
  • 嘘 (14)
  • 花菖蒲 (25)
  • つかめない藁 (34)
  • 百合の花 (15)
  • 約束 (52)
  • 雪中花 (84)
  • 未分類 (1)
  • 芝桜の咲く丘 (20)
  • LINKS
  • ホームページ情報配信メールマガジン「INTERNET SEEK」
  • プログ リンク&人気ランキング
  • 人気blogランキング
  • SEARCH

    PROFILE
    nakano
  • Author:nakano
  • FC2ブログへようこそ!
  • RSS
  • 上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。