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(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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春風(6)
 診察室の椅子に彼女が座ると医師は言った。「篠崎さん。
非常に申し上げにくいことですが…..。超音波でみさせて
いただいたところ、胎児の心臓の拍動が全く認められない
のです。非常に残念ですが、胎児は死んでいる状態だと
思います…..。」 彼女はにわかには目の前の医師がいって
いることが理解できなかった。「胎児の心臓が拍動して
いないって、一体どういうことですか?」彼女は頭の中が
真っ白になっていくのが感じられた。
「普通は胎児死亡すると子宮から排出されるのですが、
死んでいる状態で胎児が子宮に留まっている状態です。
いわゆる稽留流産といわれる状態です。」「けいりゅう…
りゅうざん….」「そのままとどまるようであれば死亡した
胎児を出すために掻爬する必要があります......。」

 彼女は半ば呆然として病院の会計をすませていた。医
師の言葉が頭の中に渦巻いていた。「1週間後にまたいら
してください。それで胎児の大きさがかわらず、心臓の
動きも見られなければまず間違いないとおもいます。ご
家族の方にも来ていただいて必要なら掻爬術の説明をさ
せていただきますので......。」
 信じられなかった。信じたくもなかった。やっとの思
いで授かった最初の子供のはずであった。自分も嬉しか
った。夫も喜んでくれた。夫がうれしそうに「男の子かな、
女の子かな?ぼくはできればかわいい女の子がいいな。詩
織みたいなね….。」と言っていたのが思い出された。友人
にも義父、義母にも祝いの言葉をかけてもらっていた矢先
である。どうやって伝えよう……。どうやって伝えたら
いいの…..。どうして…..。無理はしていないつもりだっ
た。冷やさないように気をつけていたし、仕事も控えめに
していたつもりだったのに…..。なぜ….。なぜなの..。
 考えがまとまらなかった。帰りのバスの中で涙が自然に
こぼれてきた。目の前の小学生くらいの女の子が彼女に
話しかけた。「おばちゃん。どうして泣いているの?」
 彼女ははっとして答えた。「なんでもないのよ。大丈
夫。気にしないでいいのよ。有難う。」彼女はハンカチを
取り出し涙を拭って少女に答えた。

(次回につづく)
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【2006/03/01 23:30】 春風 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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コメント
稽留流産ですか。哀しいですね。

物語を読むときはいつも自分の通院先の診察室をイメージしながら、臨場感たっぷりに読んでいるのですが、今回は「胎児の心臓の拍動が全く認められない 」のところで、「えっ! 何ですって!?」と頭の中で声を発していました。

「医師の言葉が頭の中に渦巻いていた。」状態は今まで何回か経験しましたので、よくわかります。録音テープを再生しているように、何回も同じフレーズが頭の中に響きましたです。
流産の経験は無いのですが、ほんの少しだけ詩織さんのお気持ちが分かるような気がします。
【2006/03/03 00:00】 URL | ふじくろ #-[ 編集]
 ふじくろさんいつもコメント有難うございます。

 なかなか妊娠しなくてようやく待望の第一子妊娠と思った矢先にという非常に彼女にとってはつらい状況という設定です。このつらい状況から彼女が立ち直っていく姿がうまく描くことができるといいのですが.....。

>「医師の言葉が頭の中に渦巻いていた。」状態は今まで何回か経験しましたので、よくわかります。録音テープを再生しているように、何回も同じフレーズが頭の中に響きましたです。

 ふじくろさんも大変な状況にいらっしゃるのですね。そんな中いつも小生のブログを覗きにきていただき本当に有難うございます。詩織さんの悲しみは男の私には充分理解できないほど深いものであろうと思います。うまく描くことができているか少し心配ですが.....。

 ふじくろさん重ねてコメント有難うございました。引き続きよろしくお願いいたします。
【2006/03/03 23:20】 URL | nakano #-[ 編集]
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