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春風(123)
 昇圧剤は使用悟の血圧は80台をかろうじて維持し
ていた。輸血はおこなっていたが脈拍は130台で経過
しており出血性ショックの状態は変わっていなかっ
た。胃チューブからも血性の排液がつづいている。
 ヘパリンは停止し、プロタミンを投与して止血剤
を使っていたが出血が止まる兆候はなかった。危険は
あるが内視鏡で止血できるかやってみるしかないだろ
う.....。内視鏡施行中に急変してしまう可能性はあ
るが..。私は看護師に声をかけた。「鳥海さん。MAP
400あと3本追加で頼んでもらえないかな?」「わかり
ました。」「あと内視鏡をやる予定だから。内視鏡の
拘束の看護師を呼んだから。病院についたら機械を上
に上げるのを手伝って欲しいって。」「わかりました。
連絡入るんですね。」「そういってたよ。」私は悟の
尿道バルンから流れてくる尿量を気にしながら答えた。

 内視鏡室の看護師の飯島が到着して集中治療室に
内視鏡の機械が運び込まれた。準備が整ったところで
内視鏡をベットサイドで始めた。悟の体を右側臥位と
し、挿管された気管チューブを脇によせてマウスピー
スをかます。気管チューブが抜けないように看護師に
手を添えてもらい内視鏡の挿入を始めた。喉頭から食
道に入ると血性の貯留物が溜まっておりこれを吸引し
ながら胃の中に内視鏡を進めた。胃の中は凝血塊が貯
留していた。吸引と洗浄を繰り返しながら視野を確保
しようと努力した。かろうじて胃の全体を観察するこ
とができるようになった。どうやら胃体上部から中部
にかけて潰瘍が多発しているようだった。そのうち
の一つの潰瘍底に血管がありそこから動脈性の出血が
認められた。潰瘍底は固く、クリップがかけられるか
微妙ではあった。私は飯島にいった。「飯島さん。ク
リップ出してもらっていいですか?」「わかりました。」
 私は動脈性に血管から噴く出血に対して視野を確保ようと
努力していた。

(次回につづく)
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プロタミン-体が元気になるならない物質
プロタミン プロタミン(Protamine)は魚類の精巣から抽出されるタンパクの主成分である。食品添加物として用いられており、塩基性で水に溶け、耐熱性芽胞菌に対して増殖抑制効果を持つ。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wikipedia [続きを読む]
体が元気になるならない物質 2007/02/17/Sat 15:35
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