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誤報(78)
 「隠蔽?なにを根拠にそんなことをいうんですか?いいで
すか冷静に考えてくださいよ。たとえばあなたのお母さんが
何か病気になっていたとします。そこに病院に得体のしれな
い新聞記者が来てお母さんの病状を聞かせろといわれてすぐ
情報を渡してしまうような病院だったらあなたはその病院を
信用できますか?信用できないでしょう?いきなり病院にこ
られて患者さんの状態を聞かせろといわれても病院は個人情
報を保護しなくてはならない立場にあるんですから.....。
新聞記者が教えろといったからといって教えられるわけが
ないではないですか。ましてや今回はその患者さんのこと
を聞きたいという形の取材の申し込みではなかったはずです。
それをいきなりこのようなどこから手に入れたかもわか
らないカルテのコピーまで持ち出して......。隠蔽などと失
礼にもほどがあるのではないのですか?」白石は少し怒りを
あらわにして語気を強めて言った。「白石さん。そこまでに
して.....。」高田が白石を少し押さえてから言った。「青山
さん。でしたっけ。いずれにしても今日はこれ以上のことは
お話できません。また改めてこちらからご連絡するので今日
は引き上げていただけませんか?」ふうっと溜息をついて
青山は言った。「気に入らない事を聞かれると逆切れですか。
まったく.......。図星を突かれたってとこですかね。今日
はお話にならなさそうなので引き上げますよ。」「ちょっと、
あなたね.....。人の話を聞いてたんですか?大体、無礼で
しょう。今回の取材の申し込み方、仕方にしても。」「後ろ
めたいことがあるから感情的になるんでしょう?こちらは
粛々と取材させていただきますので.....。今度は丸山先生
にもお話を聞かせていただけるとありがたいですね.....。
じゃあ、島田さん、行きましょうか。」青山はそう言って
席を立った。

 青山たちが部屋を出て行ったあと、高田は白石に言った。
「白石さん。気持ちは分かるが、ああいう手合いには感情
的になっちゃいかんよ。あれじゃ何を書かれたものかわか
らないよ。まあ、全国紙の記者だというから良識はあると
信じたいところだが.....。」「すいません。でもいきなり
何をいうかとおもえば隠蔽だなんて....。ふざけるにもほど
があります。」「まあ、カルテのコピーが新聞記者の手に
渡っているというのがまず一番の問題だが....。いずれに
しても丸山先生や院長先生ともお話して対策をねらないと
いけないね.....。それにしても厄介なことになってきた
ものだ.....。」高田はつぶやくように言った。

(次回につづく)
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