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芝桜の咲く丘(4)
 「とうさん。起きて、もう7時だよ。はやく起きないと会社遅刻するよ。」幸美に起こされた雅哉は布団をかぶっていった。「あと10分だけ….。春眠あかつきを覚えず…..。頼むよ。もう少し寝かせてくれよ。」「いいかげんにして、観念しておきてよ。10分寝たってたいしてかわらないでしょう?それに今日はおとうさんが朝ごはんの当番でしょう。はやく起きてくれないと幸美だって学校遅刻しちゃうわ。」雅哉は観念して寝むそうな目をこすった。大きく欠伸をかいて布団からおきあがった。「まったく、幸美にはかなわないな…..。しっかりしすぎてこまちゃうよ。」「まったく、お父さんはよけいなこと言ってないではやく起きた起きた。布団さっさとかたづけちゃわなきゃいけないんだから。」「はいはい、わかりました。」ふーっと息をつくと雅哉は布団をさっさとあげはじめた幸美を見つめて頼もしく思った。(まったくしっかりした子だよ…….。)そう心の中でつぶやくと肩をすくめて台所に向かった。
 雅哉が朝食をテーブルにならべ2人は食卓についた。幸美は両手を前に合わせると「じゃあ」と雅哉に声掛けした。2人は「いただきます。」といって食事をはじめた。トーストを食べながら幸美は言った。「今日はまた京子さん、夕方、食事つくりにきてくれるの?」雅哉は言った。「ああ、夕方にきてくれて夕食つくってくれるってさ。幸美にも料理いっしょに手伝って欲しいって。」「ねえ、お父さんは京子さんのことどう思っているの?」「いや、単なる親切心だけだよ。ほら、うちは母さんがいなくて大変だからって、気を使ってくれているだけさ。」「えっ、でもきっと、京子さん、父さんのこと好きだよ。私も京子さん大好きだし……。」「まったく、ませたことばかり言って…..。勤め先の社長のお嬢さんなんだ。あくまでも向こうは親切心なんだから。勘違いしちゃだめだよ。」「でもお父さんだってまんざらじゃないんでしょう?死んじゃった里美お母さんに遠慮しているの?」「遠慮とかじゃなくてさ……。勘弁してくれよ。それよりもう時間がなくなるぞ。余計なお話はおしまいにしようね。」「えっー。つまんないの。」そういうと幸美は口をとがらせた。
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