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芝桜の咲く丘(22)
 「川越さん。いきなり従業員を解雇にできないのはわかっている。貴方は別に何もしなくてもいい。ただ、あなたは僕の方から御社にシステム管理の者を一人採用してもらえばいいんだ。音無という男だが、SE(システムエンジニア)としてもそれなりに優秀な男だ。彼を雇ってくれればあとは彼がすべてうまくやってくれるようにしておく。君は何も考えないでいてくれればいいんだ。」吉男の言葉に章は顔を上げ言った。「それはいったいどういうことですか。」「方法としては君の会社にも少し迷惑をかけることのなるかもしれないので一応大まかなことは話しておく。要は木下という男が君の会社の情報漏洩をするかもしれないということだ。」吉男の言葉に章の顔色が変わった。「それはつまり、SEをつかってサーバーのログを操作して木下君のIDをつかって情報漏洩をでっちあげるということですか?それは半ば犯罪では?私は経営者として山内社長のことは尊敬していました。そのあなたの口からこのような事がでてくるとは思っていませんでした。正直、私は自分の耳を疑っています。」章の言葉に吉男は表情を変えず答えた。「川越さん。あなたは何か勘違いしているようだ。私は君の会社の職員が情報漏洩をするかもしれないという注意喚起と、当方からのSEの受け入れを了解していただきたいとお願いしているだけです。別に断る理由はないでしょう?おたくとは長い付き合いだし、これからだってそのつもりなんだ。余計なことは考えないでこちらのお願いを聞いていただけませんかね?」章は吉男の顔をじっと見つめて言った。「わかりました。山内社長の直々のお願いならそれはいいでしょう。しかしながらうちの木下が何かしたんでしょうか?すくなくとも社内での評判も悪くないですし、仕事もよくこなしています。山内社長がそれほど彼にこだわる理由が想像がつかないのですが。」吉男は章の言葉に少しふーっとため息をついて言った。「川越さん。あなたには関係ないことだ。余計な詮索はしない方がいい。」吉男の言葉に章はすこし諦め顔になった。「わかりました。また社にもどって人事の方に伝えておきましょう。その音無という方の履歴書をうちの人事の方に送ってもらえるようにしていただけますか?面談の日取りも決めなくてはならないでしょうしね。」章の言葉に吉男は静かに言った。「川越君.........。私の個人的な理由で迷惑をかけてすまない。この穴埋めはいずれまた考えるから.........。」「社長のお話の趣旨は理解しました。とりあえず今日はこれで......。」そういって章は席を立った。
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