Hit数5000超えました。皆様に感謝の気持ちをこめて記念にフラッシュ作成してみました。 →
こちら
Hit数10000超えました。皆様に感謝の気持ちをこめて記念にフラッシュ作成してみました。 →こちら
開設2年目になりました。これを機会に今の産科の危機に関してのフラッシュ作成しました。 →こちら

誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
花菖蒲(11)
 特に術後の経過に大きな問題なく、手術後の回復はまずまず
であった。数日後には食事も開始して本人は調子は悪くない
ようだった。状態が落ち着いてきたところでご家族をお呼び
し、ご本人も交えて病状についてご説明することとした。
 なんとも気が重いことではあったが本人との約束でもあり
奥様もそうして欲しいということであれば本人に事実に近い
ことをお話しなくてはならない。物事がうまくいっている時
の説明は非常に楽であるが、悪い情報を伝えなくてはならな
いというのは非常に心ぐるしいものだ。言葉を選びながら
相手に納得してもらわなくてはならない。だが彼はきっと
受け止められるだろうと思っていたし、そう信じたかった。
 私はご本人とご家族を前にゆっくりと話はじめた。
 「どうもお疲れさまでした。手術のあとは調子がいいようで
すね。」彼は答えた。「ええおかげさまで。」私は続けた。
「実は非常にお話しにくいことなのですが、手術でお腹を
開けた時に肝臓の被膜と横隔膜の腹膜に多数の粒状の腫瘤
が認められました。これは腹膜播種といいまして癌細胞が
広範に腹腔内に散布されたことを示しています。」「それは
手術前に先生がお話された悪い状況の場合と言っていたこと
ですか?」彼は驚くほど冷静に私に尋ねた。「その通り
です。肝臓の癌を手術でとっても癌細胞はお腹の中に残って
しまうのです。ですから肝臓の腫瘍を切除する手術は行って
いないのです。」「つまり今回の手術はお腹を開けただけで
なにもしていないということですか....。」そのことの意味
することは彼なりに理解しているはずだった。「これ以上の
外科的な治療は困難ですので抗癌剤の治療を行って行きたい
と思います。治癒させることは困難であると思いますが、
病気の進行は遅らせることはできると思います。できる限り
のことはさせていただきますので。」彼は少しの沈黙のあと
静かに言った。「わかりました。事実を伝えてくれて有難う。
先生も話しづらかったでしょう。今後とも宜しくお願いし
ます。」取り乱してしまってもおかしくない状況にも彼は
必死に平静を保とうとしていた。そして私に精一杯の気遣い
をしてくれていた。彼が一番つらいはずなのに。
 私は答えた。「こちらこそ宜しくお願いします。」
(次回につづく)
スポンサーサイト
【2005/05/16 23:35】 花菖蒲 | トラックバック(0) | コメント(2) |
<<花菖蒲(12) | ホーム | 花菖蒲(10)>>
コメント
私の父も大腸癌からの腹膜播種になってしまいました。
何とか助けようと1週間ほど、全国各地のセカンドオピニオンを回りましたが、手立てはない様子です。
父にも、病気に対して前向きになって貰えたらとも思いますが、中々出来ません。
今後の参考に、また寄らしてもらいます。
【2005/05/31 04:11】 URL | syogo32 #-[ 編集]
 syogo32さんコメント有難うございました。そうですね状態としてはかなり厳しい状況とお見受けします。腹膜播種であれば治療としてはやはり抗癌剤になります。大腸癌は胃癌と比べると比較的抗癌剤が効くことが多いような印象があります。主治医の先生とよくご相談してなんらかの抗癌剤での治療の適応があるか検討してもらうというところでしょうか...。(もちろん全身状態が非常に悪く、抗癌剤もとてもつかえそうにない状況であれば話は変わってきますが...。)しかしながら治療の余地があまりないというのは残念ながらその通りといわざろう得ないでしょう。syogo32さんも大変なことと思います。あまり私のブログが参考になるとは思えませんが....。

 重ねてコメント有難うございました。引き続きご高配のほどお願い申し上げます。
【2005/06/01 22:10】 URL | nakano #-[ 編集]
コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://nakano2005.blog5.fc2.com/tb.php/73-e27cee2d
藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


CALENDER
06 | 2017/07 | 08
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
掲示板(気軽に書き込みお願いします)
RECENT ENTRIES
  • 芝桜の咲く丘(23)(05/25)
  • 芝桜の咲く丘(22)(05/20)
  • 芝桜の咲く丘(21)(05/18)
  • 芝桜の咲く丘(20)(05/15)
  • 芝桜の咲く丘(19)(05/11)
  • RECENT COMMENTS
  • nakano(05/03)
  • (04/30)
  • nakano(04/13)
  • (04/13)
  • KITA(02/01)
  • nakano(05/31)
  • タマ(05/28)
  • RECENT TRACKBACKS
  • 健康、病気なし、医者いらず:医師の秘密漏示(05/03)
  • 健康食品の栄養事典:プロタミンとは(02/22)
  • 医薬品のマメ知識:フルオロウラシルのマメ知識(02/20)
  • 体が元気になるならない物質:プロタミン-体が元気になるならない物質(02/17)
  • オヤジの世界:雪中花(01/04)
  • ARCHIVES
  • 2009年05月 (10)
  • 2009年04月 (13)
  • 2008年11月 (1)
  • 2008年09月 (1)
  • 2008年08月 (1)
  • 2007年07月 (6)
  • 2007年06月 (14)
  • 2007年05月 (18)
  • 2007年04月 (20)
  • 2007年03月 (19)
  • 2007年02月 (17)
  • 2007年01月 (22)
  • 2006年12月 (18)
  • 2006年11月 (14)
  • 2006年10月 (16)
  • 2006年09月 (15)
  • 2006年08月 (16)
  • 2006年07月 (13)
  • 2006年06月 (18)
  • 2006年05月 (19)
  • 2006年04月 (19)
  • 2006年03月 (21)
  • 2006年02月 (19)
  • 2006年01月 (22)
  • 2005年12月 (22)
  • 2005年11月 (24)
  • 2005年10月 (23)
  • 2005年09月 (22)
  • 2005年08月 (17)
  • 2005年07月 (22)
  • 2005年06月 (22)
  • 2005年05月 (24)
  • 2005年04月 (25)
  • 2005年03月 (26)
  • 2005年02月 (9)
  • CATEGORY
  • 春風 (152)
  • 誤報 (135)
  • 管理人雑感 (11)
  • 帰れない老人達 (3)
  • 医者という仕事 (2)
  • 不条理な結末 (7)
  • ブランド病院を求めて (6)
  • 澄んだ青空 (5)
  • 3月の木漏れ日の中で (6)
  • 雨上がりの虹 (10)
  • 桜 (6)
  • 嘘 (14)
  • 花菖蒲 (25)
  • つかめない藁 (34)
  • 百合の花 (15)
  • 約束 (52)
  • 雪中花 (84)
  • 未分類 (1)
  • 芝桜の咲く丘 (20)
  • LINKS
  • ホームページ情報配信メールマガジン「INTERNET SEEK」
  • プログ リンク&人気ランキング
  • 人気blogランキング
  • SEARCH

    PROFILE
    nakano
  • Author:nakano
  • FC2ブログへようこそ!
  • RSS
  • 上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。