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誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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嘘(11)
 私はやるせない思いを抱きながら娘さんに言った。「いい
ですか娘さん。ご本人が一番つらいのはどうして今こうなって
いるのか、これからどうなっていくのかわからないままに病状
が進んでいくことです。なんの見通しもないまま医者や家族の
話も信用できないままにされていることなんだと思いますよ。
 今はともかく落ち着かせないとどうしようもなかったので薬
で眠らせましたが本人とも冷静に話し合ってあげるべきだと思
いますが...。」「話合いですって!本人はあんな
に苦しんでいるんですよ。もう眠らせてあげたほうが本人だ
って楽に決まっています。つらそうにしているのを見てるほう
だってつらいんです。本人の苦痛をとってあげるためにも
眠らせてあげてください!なんであんなに辛い思いをさせた
上に、本人を落ち込ませる話をしなくてはならないんですか!
今寝ていてあんなに落ち着いた表情しているのに、わざわざ
起こして辛い思いをさせてどうなるっていうんですか!」
 娘さんの意見は本人に病状が説明され、患者さんがつらい
からすこし眠らせて欲しいと本人自身が希望されているなら
正しいだろう。だか本人の意思を今確認できるすべはなかった。
 いくらこちらが話をしても娘さんの思い込みは覆ることは
なさそうであった。私は完全に眠らせてしまうのは本人との
意思疎通ができなくなるし、すこしまどろむ位でお話できる
程度の薬を使いたいとお話した。本人がつらそうで仕方なけ
れば薬の量は調節するのでと説明し、感情的になっている
娘さんをなだめすかし納得させた。娘さんを送り出した後
私はドッと疲れに襲われ、ソファーに座り込んだ。
(次回につづく)
【2005/04/29 16:17】 | トラックバック(0) | コメント(2) |
嘘(10)
 患者さんを薬で沈静させ、点滴を再挿入し、点滴からセレ
ネース(鎮静剤の一種)を持続で点滴しとりあえずその日は
寝かせることにした。ご長女とお話する。「とりあえず、薬
で寝てもらいました。今後のことなんですが...。病状的に
は癌性腹膜炎にともなう腸閉塞で今の状態で症状が改善する
ことはないでしょう。しかしながら今のところ胆管が食われて
閉塞性黄疸がでるとか、肝臓に転移して肝不全になるなどの
致命的な状況にはなっていません。とりあえずは高カロリー
輸液と経鼻胃管での減圧で見ることになります。ですが本人
は病状については納得できていないようです。ご本人はここ
での治療は限界に近いように思われますが...。今の状態では
どうやって病状を伝えたものか悩ましいところです。」
 長女は言った。「もうこんな状態でどんな説明をするん
ですか。ただでさえあんなに取り乱しているのに、余計な
説明しないでください。」本当はちゃんとした説明ができ
ていないところに患者さんの不満があるのであるが、ご長
女はそれを理解できないようであった。また患者の
狂乱ぶりをみて興奮気味になっていた。「本人はもう一旦
家に帰りたいといっていますし、点滴と経鼻胃管の管理は
お教えしますので一旦の退院も検討しますか?」「そんな
ことできるわけないです。ここのところずっと私にも話を
してくれなくなって..。それで今日はこんな騒ぎです。
家で取り乱されても困ります。」病院で患者が暴れるのは
いいのか。病院に丸投げされても困る。だが、すでにご長
女は家で母親を見る気力は無くなっているようだった。す
でに母親と長女の信頼関係はズタズタになってしまっていた。
「わかりました。でも本人は勝手に家に帰ってしまうかも
しれませんよ。入院をつづけるのにはずっと薬で眠らせる
しかないです。本当にそれでいいんですか?」「それでお
願いします。」一体、私は何のために手術をして薄氷を踏
む思いで術後経過をみていたのか。なぜ苦労して一旦食事
が食べられるようになったのにその貴重な時間を無為に費
やさせてしまったのか。どうして本人の意思と関係なく薬
で無理やり寝かせなくてはならないのか。わけがわからず
眠らされる患者さんの思いを鑑みるとあまりにもやるせな
くただただ腹立たしかった。
(次回につづく)
【2005/04/28 23:03】 | トラックバック(0) | コメント(2) |
嘘(9)
 昨日は緊急手術でそのまま泊り込みになってしまい
更新できませんでした。すいません。取り合えず帰って
これたので寝てしまう前に更新しておきます。

 彼女は食事がたべることができなくなっただけではなく
嘔吐を繰り返すようになった。手術で狭いところの迂回路
をつくったが、そのバイパスの上流で腸管が食われたもの
と思われた。鼻から胃にチューブを入れ(経鼻胃管)胃の
内容物を排出できるようにした。これで嘔吐は落ち着いた
が彼女のイライラは次第につのってきていた。

 そして、ついに彼女の怒りが爆発する。それはある日の
午後のことだった。腰椎麻酔の小さな手術をしているとき
に病棟から電話がかかってきた。「先生、○○さんが病棟
で騒いでいて大変なんです。病棟に降りられますか?」「
今、手離せないんだが、20分後ならいけるけどどうしたの?」
 「点滴も胃管も引き抜いて、もう帰ると言い張って聞か
ないんです。」「娘さんはいるの?」「娘さんもきていて
話しているんですけど全然言うこと聞かなくて、ともかく
先生を呼べって...。」「手術終わったらすぐ降りるから
といってください。今は無理です。」急いで手術を終え、
患者を病室に送りご家族に手術の説明を行ったのち、慌てて
彼女の病室に向かった。彼女は私をみるなり開口一番にがなり
たてた。「来たな、このやぶ医者!ちっともよくならない
じゃないか。もうあんたらに体をいじくり回されるのは
ごめんだ。もう私は帰るから!」「お母さんやめて!」長女
は言った。「すいません先生、母が失礼なことを。」「なにが
失礼なもんか!どうなんだい。もうわたしゃだめなんだろう。
気休めばっかり言いやがって、ちっともよくなりゃしない。
 手術までして、元に戻ったんじゃ意味ないじゃないか!」
 とても冷静に話ができる状態ではなかった。彼女の気持ち
はよくわかった。この間彼女はずっと彼女にとっての
大切な決定事項の蚊帳の外に置かれ続けて来たのだ。不安に
苛まれつづけてどうしていいのかわからない状態にされて
いた。それがついに爆発してしまったのだ。しかしこの場を
なんとか治めなくてはならない。「○○さん。家にはいつでも
帰れます。一旦冷静になって話合いませんか?」「もうだま
されないよ。あんたの好きにはさせないから。」これは難しい
状況だなと思った。娘さんに言った。「どうですか、本人は
もう入院は耐え切れないようですし、一回家に帰って冷静に
なってもらっては?」多分、無理に引き止めても彼女は病院を
自分で離院するのは目に見えていた。「それは困ります。家
で見れるわけないじゃないですか!だめですそれは..。」
 患者は入院はもう駄目だ、医療スタッフも信用できないと
いっている。家族は家には帰ってきては困るという。方法は
他にはなかった。私は看護師に言った。「セルシン(鎮静剤)
2分の1アンプルを筋注してください。」私はとりあえず患者
さんを薬で眠らせることにした。
(次回につづく)
【2005/04/27 22:49】 | トラックバック(0) | コメント(3) |
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藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


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