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誤報(1)のエントリーは11月26日付けです。最初から読む方はカレンダーで11月までたどって26日をクリックすると誤報(1),(2)のエントリーに入れます。あとは順々に日にちをクリックしていってください。

(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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雪中花(81)
 ある日の朝の回診のとき、彼女の病室に向かい、彼女の病室
のドアのノックした。「お早うございます。」私は彼女の部屋の
ドアをあけ部屋に入った。みると彼女の夫がつきそっていた。
「お早うございます。」彼は私の姿を確認すると会釈をした。
「つきそいご苦労様です。」「いえいえそんなことないですよ。」
「診察させていただいてよろしいですか?」「ええお願いしま
す。」私は彼女の診察をしようと一見して彼女の呼吸があえぎ
様であることに気がついた。昨晩に診に来たときとは明らかに
違う努力様の呼吸であった。「Yさん診察させていただきますね。」
すでに意識の殆どない彼女に私は声をかけて診察を行った。
肺野はかるい喘鳴が聞こえた。尿量も昨晩からはほとんど
出ていない状態であった。私は診察を終えると彼女の夫を手招き
して部屋の外に連れ出した後に言った。「どうもご苦労様です。
奥様の状態ですけど…..。」「ええ。」「血圧も下がってきています
し尿量も昨晩からかなり減ってきている状態です。意識状態
は相変わらずの状態ですが、呼吸の状態がかなり不安定に
なってきています。」「はい。」「状況としてはかなり差し迫って
いる状態だと思います。今日か、もって明日くらいかもしれ
ません。」彼はじっと私の顔を見つめて少し黙っていた。
 私は言った。「Yさん。大丈夫ですか?」彼ははっとした
表情になって言った。「大丈夫です。先生。わかってます。
昨日から比べてもなんだか本人苦しそうですし、呼吸が
今にも止まりそうですものね。看護士さんも頻回に吸痰し
てくれてますけど今にも痰がつまりそうな状態ですし….。
わかっているんです。そろそろだということは…….。」
「そうですか…..。いずれにしても、いつ急変してもおかしく
ない状態ですから…….。なにかあればすぐ私もかけつけ
ますし、どうしても手が空かないときは他の先生に頼み
ますから…..。」「わかりました。お気遣い有難うございま
す…….。」彼はそう答えると軽く私に会釈をした。

(次回につづく)

 どうも当直から2日更新できなくてすいませんでした。
 当直明けに緊急手術が入り、直明けの日の帰りは午前様
になってしまい。昨日は早く帰ってきたのですが風邪気味
でもあり倒れこむように寝込んでしまいました。今日は
昨日眠れたので体力快復しました。気がつくと100000Hit
達成になってました。ここまでのご支援有難うございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
【2006/02/18 23:48】 雪中花 | トラックバック(0) | コメント(3) |
雪中花(80)
 ご家族の希望もあり、出血による血圧の低下に
対してこの日輸血が行なわれることになった。輸
血のために末梢の血管をとる際に(溶血を防ぐため
に太い点滴の針で中心静脈の点滴と別に点滴のルー
トを確保する。)採血も行なうことにした。採血
の結果、血色素量(ヘモグロビン)は5.4g/dlと通常
の血液の濃さの3分の1まで低下していた。輸血に
より、ある程度貧血は改善すると思われたが、輸血
しても出血源がとまったわけではないのでまた貧血
がすすむことが予想された。とりあえずこの日は濃
厚赤血球液(MAP液)を800ml由来、4単位を使用す
ることにした。輸血を行なうことで彼女の血圧は
100台位にもどってきた。同時に止血剤と造血剤
(鉄剤)の投与も行なわれた。この日の晩はそれで
なんとかショック状態から脱して小康状態を保つ
ことができるようになっていた。だがショック状態
を脱しても彼女の意識がもどることはなかった。いつ
急変があってもおかしくない状況であることから
この日からご家族が交代で付き添うようになった。
 状態が差し迫っていることは誰の目にも明らかに
なってきていた。翌日、出血に伴うと思われる多量
の黒色便の排出が認められた。それは断続的に継続
した。また時々コーヒー残渣様の吐血があり、上部
消化管のどこかで断続的に出血が続いていることは
はっきりしていた。一回、回復した血圧は断続的な
出血の継続でじわじわ低下していき尿量も減少して
いく。状況をみながら輸血を追加してみていたが、
黄疸は日を追うごとに強くなり全身のむくみもだん
だん増悪してきていた。彼女の意識はもどることは
なく、家族と会話もできなくなっていた。時だけが
静かに流れ、彼女の衰弱は日を追うごとに進んでいた。

(次回につづく)

 どうも今日も帰りが遅くなってしまい更新がギリギリ
状態でした。明日は当直でブログ更新はお休みです。
 そろそろこのブログのHit数のカウンターが100000に
なりそうです。キリ番号踏んだ方はコメント残してくだ
さいね。
【2006/02/14 23:57】 雪中花 | トラックバック(0) | コメント(2) |
雪中花(79)
 ほどなく彼女の夫とご長男が病室に到着した。病室の
騒然とした状態に少々戸惑っているようであった。私は
ご家族を病棟の面談室についてきてもらい、病状について
お話することにした。「どうも夜分お呼びだてしてすいま
せん。奥様の病態ですが、突然吐血しました。状況からは
胃か、十二指腸炎や潰瘍からの出血と考えられます。
 黄疸もひどくなってきていますし肝臓の機能が低下して
きているところで血液を固める血小板や凝固因子が減少
しているために出血しやすい状態になっていたところで
消化管出血を起こしたものと考えられます。一応、消化管
出血の可能性も考えて、強い胃薬は点滴から使わせていた
のですけれど…….。上部消化管からの出血で出血性のショ
ック状態になっています。もともと出血はしやすい状態
ですから血がとまらない可能性もあります。」夫は言った。
「それでは妻は…..。」「このままでは朝までもつかも微妙な
ところですが……。この出血に対して輸血を行いますか?
輸血をすればこの場はなんとか乗り切れるかもしれません
が…..。出血がつづけば時間稼ぎになるだけですし、黄疸は
溶血でよりひどくなる可能性があります…..。」「出血は
止められないのですか?」「内視鏡をして、出血源が狭い
ものであれば….。出血している血管をつぶすだけでいいなら
なんとか….。それでもかなり出血しやすい状態ですから
かえって傷を広げてしまう可能性もあります。また胃や
十二指腸の壁全体からじわじわでてくるようなものであれ
ば止められない可能性もあります。Yさん。やってほしいと
いわれれば我々はやりますけど、奥様をいたずらに苦しめる
だけの結果になる可能性も高いです。そこをよく考えてくだ
さい。ここでうまく止血できたとしても、奥様の全身状態が
改善する可能性はあまり高いとはいえません。内視鏡をして
いるうちに心肺停止状態になってもぜんぜんおかしくない状態
ですから……..。」長男は言った。「親父、どうする……。」
「どうもこうもないさ……。先生、とりあえず輸血はして
もらったほうがいいのなら、して下さい。胃カメラはいいです。
あれだけ苦しそうなのに、もっと苦しい思いをさせるのは
…….。もう充分ですから…….。」彼の声は呟くような小さな
声であった。私は言った。「わかりました。とりあえず
輸血で少ししのいでみましょう。」

(次回につづく)
【2006/02/13 22:08】 雪中花 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


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