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(モデルにさせていただいた誤報事件に関しての2chの過去ログ保存していたものアップしました
医者板の過去ログ→こちら
ニュース速報+板の過去ログ→→こちら
この事件の理解の参考となれば幸いです。当時の記事などが引用されている部位もありますのでm3掲示板も閉鎖された今、資料として貴重なものとして保存してあります。)
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3月の木漏れ日の中で(3)
「胆管をつないだところまで腫瘍が広がってくればまた黄疸
が出る可能性がありますし、十二指腸をふさぐようであれば
食事が食べられなくなる可能性があります。病気の広がり
自体を防ぐことはできないのです。」
「なあ先生、世の中も自分の体もなるようにしかならない
ことは良くわかってる。自分の病気がどうしようもないこと
もわかってる。この歳まで生きれれば充分さ。とりあえず
痛みと辛さがでてきたら、それさえなんとかしてくれれば
いいから。とりあえず管がなくなったのがうれしいよ。こ
れで心置きなく風呂にもはいれるしなあ。」
 病状に関しては本人は充分に覚悟はできているようで
あった。死ぬまでつきまとうはずだった管がはずれ、退院
がきまって本人は満足そうであった。これなら手術をして
よかったかなと自分も思った。しかしながら厳しい現実は
ご家族にはお話をしておかなくてはならない。
 「なんとか手術は無事に終えましたが、ご本人にもお話
させていただいたように癌そのものを治療したわけでは
ありません。現在、膵癌に対して効果がはっきりあるという
抗癌剤もなく(注:現在はジェムザールが一般的に使われて
いるが当時はまだなかった。)基本的にはこのまま経過を
みる他は無いと考えます。ご本人は覚悟してしまっている
ようですが..。」「どうですか、父はどの程度もつもので
しょうか?」「3ヶ月から半年くらいでしょうか..。」
「そうですか..。」「もっと短い可能性もあります。
次回の入院は最後の入院になるかもしれません。幸いにも
落ち着いている今のようないい時期ができるだけ長く
続いてくれればと思います...。」
 ある年の瀬の週末に彼は退院となった。近いうちにまた
ここに戻ってこざろう得ない事態が訪れることは彼も
ご家族も私も分かっていた。そしてだれしもがその日がで
きるだけ先であることを祈っていた....。
(次回につづく)
【2005/03/23 23:25】 3月の木漏れ日の中で | トラックバック(0) | コメント(0) |
3月の木漏れ日の中で(2)
 「いずれにしても問題は胆汁の通る通路を作るだけで
病気の治療ではないということです。癌に関しては
手付かずになるということです。つまり手術が成功して
この管が抜けたとしても病気の進行そのものを抑える
ことはできないのです。」「つまり俺の病気は治らない
ってことだろ。それは内科の先生にも良く聞いているさ。
 どうせ先はあまりないんだ余計な管が無くせるなら
そうして欲しいんだ。」「ですが手術によって予期せぬ
合併症を起こす可能性もあります。良かれとおもって
やっても悪い結果になる可能性もありますから、この
ままこの管で経過をみるのも悪い方法ではないと考え
ますけれど..。」「いいんだよ先生。この管を入れた
まま最後までいるのはいやなんだ。俺はこの管を抜いて
欲しいんだよ...。」手術に関しては私はあまり乗り気
ではなかった。今の状態で落ち着いているのだから、
なにも痛い思いをして手術することもないのではないか。
 手術してうまくいかなかったら限られた彼の時間を
むしろ縮める結果になるかもしれない。しかしながら
本人の意思は強く、手術を行う方向となった。

 開腹すると幸いにも十二指腸への浸潤はさほどでも
なく胆管と十二指腸の吻合のみで手術を終えた。彼は
縫合不全などの合併症と起こすことなく無事に回復
した。

 管から開放され、退院間近となり私は説明の場を
設けた。「どうもお疲れ様でした。なんとか手術は
無事に乗り越えましたが前にもお話しましたように
癌そのものはそのままになっていますから今後また
色々な症状が出てくる可能性があります。」
(次回につづく)

 明日は当直なのでアップお休みします。度々
仕事の関係でお休みさせていただいて申し訳あり
ません。今週は手術も立て込んでいて帰りが遅く
なって落とさずにアップできるか少々不安です..。
 見に来て下さっている方には申し訳ありません
が宜しくお願いいたします。
【2005/03/21 20:42】 3月の木漏れ日の中で | トラックバック(0) | コメント(3) |
3月の木漏れ日の中で(1)
尿の色が茶色くなったということで70代の男性がある東京の
病院を訪れた。内科外来で黄疸があることから腹部エコーと
腹部CTが施行され膵癌が疑われた。膵臓の癌が肝臓からの胆汁
の通路である胆管を閉塞し閉塞性黄疸を起こしていることが
判明した。しかもCTでは腫瘍は上腸間膜静脈から門脈に浸潤
しており、手術での根治は不可能と考えられた。内視鏡的な
減黄が試みられたが胆管の狭窄部をガイドワイヤーが通らず
皮膚から肝臓を通して胆管に管を通すPTCD(経皮経肝胆管
ドレナージ術)が施行されて減黄がなされた。ここからの
狭窄部へのステント(金網で狭窄部を押し広げる装置)の
挿入も試みられたがうまくいかなかった。
 この時は膵癌に対してのジェムザールがまだ出てくる前で
明確に治療効果のある薬剤はなかった。そのままPTCDで内科
的には外来に戻したかったようだったが、本人がこんな管が
入っていては生活がやってられないと訴えが強かったために
外科に話が回ってきた。病状に関しては内科でかなり正確な
ことが本人に話されており本人も病状に関しては理解している
ようだった。私は彼と家族の前で説明を始めた。
 「膵臓にある腫瘍が膵臓の裏側にある血管にも食いこんで
おり手術で取りきるのは難しいと考えます。胆汁が通る管
である胆管が腫瘍により閉塞しており、胆汁の逃げ場所と
してこの管が入っているわけです。そのまま管を抜いてし
まえばまた黄疸が出現してしまいます。もしその管を抜くと
いうことであれば閉塞部より上流の胆管と十二指腸をつな
げるか小腸を吊り上げてつなげるかの胆管十二指腸吻合
か胆管空腸吻合という方法があります。」
(次回につづく)
【2005/03/20 22:03】 3月の木漏れ日の中で | トラックバック(0) | コメント(0) |
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藪医者の独り言


ここに記載されたエピソードは著者の体験をもとに構成したフィクションです。 このページはリンクフリーです。気に入ったら適当にリンクを貼っていただいて結構です。


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